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第85回学習交流会=柏崎刈羽原発液状化の検討=その③、4その㈠ [新潟女性の会]

柏崎刈羽原発液状化の検討について
さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト
山田秋夫
説明項目
1液状化とは?・・・・・その①で扱った
2液状化判定・・・・・・・・・・・・・・先送り
3液状化判定のために必要な調査、試験・・先送り
4東電KK液状化影響の検討資料について・・今回、その㈠
5液状化検討後の東電の対応
6荒浜側防潮堤評価見直し
6,7号機屋外施設の耐震補強工事の概要
4 東電KK液状化影響の検討資料について
•東京電力は、東日本大震災から2年後の2013年に津波想定高さ7mに対する防潮堤H=15mを完成させ、同年9月に規制委KK6,7号機の規制基準適合審査申請を行った。
 
虹屋オヤジの読み解き
柏崎刈羽原子力発電所の1~4号機・荒浜・柏崎側の防潮堤は、2011年の10月には設計条件が決まり設計が開始された。東京電力は「・鉄筋〔太さ:約3.5~5cm〕を用いた丈夫な構造とします。・津波の力と地震の揺れに耐えるように、約930本の杭(自径:約1.2m 深さ:約20~30m)でしっかり固定します。」「約3~4m間隔で基礎杭を施工」「11月1日に設置工事を開始」と広報している。nuclear_power_2.jpg
https://www.tepco.co.jp/niigata_hq/communication/newsatom/2011/pdf/231102n.pdf
しかしながら2016年9月、11月に出された資料では約930本の杭は、杭の深さは40~53mに達している。その結果、基礎杭の先端は泥岩の西山層、原子炉建屋の基礎の地層に数m打ち込まれている。
西山層は柏崎刈羽原発の「計画当初には新第三紀・鮮新世前期の泥岩だとされていましたが、1980年代の火山灰調査の結果、新第三紀から第四紀にかけての堆積層だと“若返り”ました(第四紀は、160万年以降から現在まで。鮮新世は500万年前から180万年前までです)。地震波の伝わる速さ(せん断波速度Vs)は、地盤の固さを示す指標になります。地震動の基準となる解放基盤面はVsが700m/秒以上ですが、西山層はそれを大幅に下まわり、構造物の基礎にできる固さに達するには、地下数百メートルまで掘り下げねばなりません。柏崎刈羽原発6・7号炉では人工地盤を造成して“岩盤”と称しています。」
人工地盤、マンメイドロック、新潟県Web「東京電力(株)から次のように回答がありました。 1号機はおよそ地盤面から-45m(東京湾平均海面から-40m)程度まで掘り下げており、支持地盤は西山層(泥岩)になります。1号機では、原子炉建屋基礎の一部で、地質調査として実施された試掘坑の跡を取り除いた跡に、まわりの地盤と強度を合わせた無筋コンクリートのマンメイドロックで埋め戻してあります。」
9月資料、柏崎刈羽原子力発電所 6号及び7号炉 液状化影響 の150頁
nuclear_power_160908_01-p150-縮.jpg
11月資料、荒浜側防潮堤評価見直し の6頁
荒浜側防潮堤評価見直し_p06-断面概要.jpg
人工地盤と建屋の位置は、東電資料「柏崎刈羽原子力発電所第7号機 地盤の支持性能」の9、10頁
200218柏崎刈羽原子力発電所第7号機 地盤の支持性能p10-.jpg
液状化判定は、道路橋や河川堤防などの各種土木構造物の耐震性能の評価などにおいて、最も基本的かつ重要な技術とされ、道路橋示方書に規定されている方法が適用される。それでは、地表面から20mまでの土層で判定する。
だから、東京電力は2013年に完成させた防潮堤・高さ15mの設計も、地盤の液状化は地表面から20mまでの土層が考慮されている。

続く

タグ:第85回
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