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3.11 大津波の対策を邪魔した男たちー島崎邦彦--2023年3月刊行;更新 [地盤、液状化&断層]

81dKJp.jpg3.11 大津波の対策を邪魔した男たち
島崎邦彦/著 しまざき くにひこ
発刊 青志社
発行日: 2023年3月24日発売
定価: 本体1400円+税
サイズ: 四六判並製 ページ数: 248ページ
ISBN: 978-4-86590-154-2
内容紹介
国の地震対策本部責任者で地震学者が内部から告発!
きちんと対策すれば、大津波地震による福島原発の事故は防げ多くの人たちが助かった。
しかし東京電力と国は、対策をとらなかった。
いったい、何があったのか? なぜ、そうなったのか?
そして、いまも状況は変わっていない。

裁判で政府の立場を守るために動員されたと思われる,多数の研究者の言葉が過去を歪めかねないことを著者・島崎は憂慮していた。それで経緯を記した連載(「葬られた津波対策をたどって」科学・岩波書店・2019年1月号〜2020年6月号、全18回)に手を入れ、加筆・修正し、10章に纏めた本書。
目次
まえがき----003
主な登場人物----008
原子力ムラ相関図----012
第一章 東京電力、ウソで保安院の要求を断る----021
第二章 不都合なる津波評価---041
第三章 発表を事前につぶす動き----057
第四章 問題は津波地震、それを隠そうとする愚----077
第五章 津波や地震に備える必要がない、とは----095
第六章 津波の予見性----125
第七章 痛恨、津波マグニチュード8・2----161
第八章 東京電力が影で動かす『新・津波評価技術』----173
第九章 陸の奥まで襲う津波----199
第十章 こうして3・11津波地震の真実は隠された----219
          想定外ではなかった
          なぜわざわざ秘密会合を開いたのか
          電力会社と意見交換をしたい
          二〇一一年二月十七日の秘密日程
          保安院と地震本部事務局の秘密会合
          3・11臨時地震調査委員会
          後出しジャンケン
3・11関連年表
あとがき
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3.11 大津波の対策を邪魔した男たちー島崎邦彦--2023年3月刊行 [地盤、液状化&断層]

81dKJp.jpg3.11 大津波の対策を邪魔した男たち
島崎邦彦/著 しまざき くにひこ
発刊 青志社
発行日: 2023年3月24日発売
定価: 本体1400円+税
サイズ: 四六判並製 ページ数: 248ページ
ISBN: 978-4-86590-154-2
内容紹介
国の地震対策本部責任者で地震学者が内部から告発!
きちんと対策すれば、大津波地震による福島原発の事故は防げ多くの人たちが助かった。
しかし東京電力と国は、対策をとらなかった。
いったい、何があったのか? なぜ、そうなったのか?
そして、いまも状況は変わっていない。

裁判で政府の立場を守るために動員されたと思われる,多数の研究者の言葉が過去を歪めかねないことを著者・島崎は憂慮していた。それで経緯を記した連載(「葬られた津波対策をたどって」科学・岩波書店・2019年1月号〜2020年6月号、全18回)に手を入れ、加筆・修正し、10章に纏めた本書。
目次
まえがき
主な登場人物
原子力ムラ相関図
第一章 東京電力、ウソで保安院の要求を断る
第二章 不都合なる津波評価
第三章 発表を事前につぶす動き
第四章 問題は津波地震、それを隠そうとする愚
第五章 津波や地震に備える必要がない、とは
第六章 津波の予見性
第七章 痛恨、津波マグニチュード8・2
第八章 東京電力が影で動かす『新・津波評価技術』
第九章 陸の奥まで襲う津波
第十章 こうして3・11津波地震の真実は隠された
3・11関連年表
あとがき


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東電のKK敷地地盤内の「古安田層は液状化が懸念される地盤ではない」主張は論拠が雑。 KK原発の液状化対策㊷ [地盤、液状化&断層]

東電は、「古安田層は液状化が懸念される地盤ではないと判断できる」と主張している。論拠の一つは、地盤液状化は粒径 0.1mm~1.0mmの砂地盤で起こりやすいが、古安田層・安田層下部層は粒度が小さく、粘土より大きいシルト(粒径が0.005~0.075mm)が主体の地層であること。もう一つは、古安田層・安田層下部層に分布する砂層も「深度20m以深の非常に密な地盤」であること。この二つを挙げている。(古安田層は東電が付けた仮称で、学術的には安田層下部層と称する)
しかし、千葉県東方沖地震(1987)では、0.074mm以下のシルト・細粒分を50%以上含む土壌でも液状化が起きている。
000171360資料2-3-P18-c3.jpg

図・第419回審査会合の資料2-3の添付第2-10図(1)からは、1から2号機の防潮堤の基礎杭は、防潮堤直下の改良土の土層、地下水をタップリ含んだ埋戻し層を通り、深度15m位から古安田層・安田層下部層の洪積砂層Ⅰ(A-1)と洪積砂層Ⅱ(A-1)を抜けて、深度25m位で洪積粘性土層Ⅰ、粘土層を通り、深度35m位で洪積砂層Ⅱ(A-2)、洪積粘性土層Ⅱ、そして深度45m位で西山層の泥岩岩盤に約2m打ち込まれている。護岸提の正面鋼矢板は地下水をタップリ含んだ埋戻し層を通り、古安田層・安田層下部層の洪積砂層Ⅰ(A-1)に約5m打ち込まれ、それを後ろから鋼棒・タイロッドを介して支える控え杭も洪積砂層Ⅰ(A-1)まで入っている。控え杭から20m下には、砂質土層と粘性土層が薄く交互に重なっている「互層」がある。このように東電資料では古安田層・安田層下部層の砂層は、深度20m以浅からある。

東電の主張は論拠が雑。KK敷地地盤内の安田層下部層「古安田層は液状化が懸念される地盤ではないと判断できる」との東電主張は、論拠が雑である。個々の地層・土層の性質を見極めて、液状化が懸念されるor懸念されるなどの評価を下す必要がある。

参考
粘性土(ねんせいど)

地盤工学の基準「地盤材料の工学的分類方法」では、土は観察による区分と粒径(粒の大きさ)による区分の大分類がある。この粒径(粒の大きさ)による土の区分では、粒径から細粒土と粗粒土に分けられる。細粒土は粒径0.075mm未満の粘土分やシルト分が構成比で50%より多く含まれる土。粗粒土は粒径0.075mm~2mmの砂や粒径2mm~75mの礫分が構成比で50%より多く含
まれる土。粒径75m以上は石とされ、50%以上・≧含まれると岩石質、50>から<0%なら石分混じり土質に分けられ、名が付く。
細粒土に属する土のうち、土質区分上、粘りけのある土を粘性土という。経験的には、粘性土を指先に付けた時、水で洗い流すと指先に土が残る。なお、粘性土は、さらに粘土とシルトに、中分類上区分される

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防潮堤基礎の四分の三は、評価しない示方書方式 KK原発の液状化対策㊶ [地盤、液状化&断層]

KK原発荒浜側の護岸と防潮堤の、基礎杭が地盤の側方流動で破損・破壊されると予測評価された。それは2016平成28年9月に、地盤の液状化の予測評価する方針が変わったからである。

それまでは、道路橋示方書や建築基礎構造設計指針に記載のやり方を踏襲してきたと東電は云う。日本の橋や道路等に関する技術基準で、国土交通省が定める道路橋示方書(どうろきょうしほうしょ)・同解説の2002平成14年版や建築基礎構造設計指針(社団法人 日本建築学会 著作、2001年10月に第2版を発行)に記載のやり方を踏襲してきたと東電は云う。(第336回審査会合、2016平成28年3月4日)
それは液状化判定は①地表面から20mまでの浅い所の、②沖積層(ちゅうせきそう)を判定する対象としている。沖積層とは、約1万年前から以降に出来た地層、それより古い、以前にできた地層は洪積層(こうせきそう)という。脱線だが、堆積から約6000年経たないと岩石化しないそうだ。つまり、6千年経ていない未固結の沖積層と固結・固く結びついた沖積層がある。
000171360資料2-3-P18-b3.jpg荒浜側の護岸と防潮堤の地帯の地盤を概説、大まかに云うと、図の様に上から盛土・埋め戻し土層、安田層下部層、泥岩の岩盤である西山層に大別されてる。天然では沖積層、新期砂層、番神砂層、大湊砂層が占めていた場所を、敷地造成で掘り返し、設備を設置し、埋戻したり土を改めて盛った箇所が地表付近の約10m。そして安田層下部層(東電は「古安田層」と仮称している)が西山層との間を占めている。西山層の上端は、護岸と防潮堤の間は標高マイナス30から40mである。盛土・埋め戻し土層の下端-10mと泥岩の岩盤である西山層の上端の-30~40mの間、20から30mを安田層下部層(東電仮称「古安田層」)が占めている。

杭基礎をなす鋼管は、西山層上部にまで打ち込まれている。それで生まれる地盤支持力で防潮堤などを支持するのだから、当然標高-40m以下まで届いている。ところが液状化判定は①地表面から20mまでの浅い所の地層で行うとなっている。そうなると、盛土・埋め戻し土層、安田層下部層の一部が浅い所の地層で液状化判定・評価の対象だ。②の判定する対象は沖積層という条件からは、沖積層以前の更新世中期に出来た安田層下部層・古安田層は時期的に液状化判定の対象外になる。従来のやり方では、盛土・埋め戻し土層しか液状化判定・評価されない。杭基礎をなす鋼管が通る約40mの地層は、打ち込み頭部の約10m位しか、液状化評価されない。防潮堤の基礎杭の四分の三は、液状化判定・評価されない。約30m通過する安田層下部層・古安田層が、液状化判定の対象外だからだ。

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側方流動で破壊される杭基礎、護岸壁と防潮堤 KK原発の液状化対策㊵ [地盤、液状化&断層]

建物、構造物の杭基礎が、地盤の側方流動で破壊されることは、よく知られている。下の図は1964昭和39年6月16日13時発生の新潟地震で破壊された旧NHKのビルの基礎である。地表から約4m下の箇所から液状化層を挟んで約10m下の2箇所で折れている。
KK原発では、鋼管を打ち込んで杭基礎をしている土木構造物や建築物が多数ある。それらは、敷地地盤の側方流動で破壊される可能性がある。その杭の多くは、泥岩岩盤・西山層まで打ち込まれている。西山層が地表面から約40m下にあると、杭も40m長あり打ち込まれている。周囲が地盤沈下しても、その杭を介して岩盤に防潮堤などを支える構造が作られている。その杭も、敷地地盤の側方流動で破壊される可能性がある。

これまでは、液状化、側方流動の予測・評価は、地表面から20m以浅の地盤を対象にしていた。だから、20mから西山層までの間・あいだの地層は評価・予測されてなかった。仮に、地震で20mから西山層までの間・あいだの地層が側方流動・液状化で変位し、その間・あいだで杭が曲がる、折れても、想定外と東電は云え、責任逃れが出来た。

2016平成28年9月に、20mから西山層までの間・あいだの地層を対象に加える、対象拡大する事になった。それで、20mから西山層までの間・あいだで杭が、曲がる、折れると予測評価される可能性が出てきた。具体的には、東電が「古安田層」と称している安田層下部層が側方流動し、杭の鋼管が曲り、折れると予測される可能性が2016平成28年9月から出てきた。
そして、荒浜側の護岸壁と防潮堤が基礎杭が曲り、折れると予測評価された。


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