SSブログ
電気料金制度・稼働率 ブログトップ
前の5件 | -

電気料金、値上げについてー2023=原子力市民委員会座長 大島堅一 [電気料金制度・稼働率]

戦争と原発をやめたら電気料金は安くなるBy.jpg電気料金、値上げについて 
龍谷大学教授 原子力市民委員会座長 大島堅一
2923年2月18日 新婦人しんぶん
 なぜこんなに値上げ? 一
今の電気料金の値上げの背景には、化石燃料価格の上昇があります。ロシアのウクライナ侵攻により、世界のエネルギー市場が逼迫したこと、加えて円安の影響ですね。もともと石炭や天然ガスの価格というのは変動するものです。とくに戦争などが起きた場合、国として直接関係ないとしても、燃料価格の変動か今回のように電気代高騰として庶民への直接的な打撃となってしまうのです。
 原発再稼働とは関係ない
現在、電力会社は軒並み赤字で、国に電気料金の値上げを申請をしています。東北電力や東京電力などは値上げ申請していますが、(原発再稼働している)関西電力と九州電力はしていな。もしかしたらそろって値上げしたら「原発再稼働と電気代は関係ないじゃないか」となるからかもしれません。
実際、原発再稼働と電気料金は大きな関係はないんです。再稼働したところで原発100%での運用はできないし、今回、高浜原発が止まったら、また化石燃料を使わなきゃいけない。
 値上げ申請中の東北電力の資料によると、平均(30A260kw)で31.72%の値上げを申請しています。そこに原発の再稼働も見込んでいる。再稼働による価格引き下げ効果は5%と書いてありますが、30%も値上げがある中での5%引き下げです。
 むしろ原発を「再稼働しません」と決めたら、電気代は下がります。原発は動いてなくても年間で1兆円くらい費用がかかるんです。動きもしない上に事故も起こして。その費用を私たちが電気代で払っている。この12年間で一人当たりの24万円ぐらい払ってきました。だから「原発をやめる」となったら電気代は下がります。
電気は足りている
 政府が節電を要請しているので電力不足なのか、だから電気代が高くなっても仕方がないと思っている人が多いのですが、これは誤解です。この冬は「10年に一度の厳冬の最大需要時」という厳しい条件で算定され、最低限必要な供給予備率は足りています。再稼働していな7基の原発を動かす必要はないですね。
一番安いのは再エネ
 もう一つ大きな問題は、電力市場の歪みです。東京電力や東北電力など大手の電力会社が発電設備の8割を持っています。新電力と言われる市民電力や自治体電力などの小売電気事業者は、ほとんど発電所を持っていません。大手電力会社が顧客のために発電し、余った電気を出します。その少ない電気を新電力が買うので価格が吊り上がる面はあります。
化石燃料も原発も高い。一番安いのは再生可能エネルギーです。太陽光発電を利用している人は、いまそんなに影響を受けていないと思います。再エネ由来の発電所向け工事がふえたことで増収となった会社も出てきています。
最も困っているところヘ
ー電気代負担軽減策として政府による補助が2月に始まりますが、一律に捕助したとこで一般家庭からすれば数百円。焼け石に水です。電気は生活の基本ですから。生活保護世帯や低所得、お年寄りなど一番困っている方々に手厚くしなければと思います。

nice!(0)  コメント(4) 

電源防衛戦争=電力をめぐる戦後史ー2019 [電気料金制度・稼働率]

電源防衛戦争―電力をめぐる戦後史
電源防衛戦争―電力をめぐる戦後史925-sub1.jpg田中 聡【著】
価格 ¥1,980(本体¥1,800)
出版社: 亜紀書房 (2019/9/28)

ISBN-13: 978-4750516172
発売日: 2019/9/28
梱包サイズ: 18.8 x 13 x 2.8 cm
サイズ B6判/ページ数 347p/高さ 19cm
商品コード 978-4750516172
NDC分類 540.921


内容説明
電気をつくる、電気を売る―そこには必ず紛争と抗争が勃発する。自ら作った発電所を戦前の国策会社に吸収され、戦後取り戻そうと戦い続けた加藤金次郎。官僚による電力の統制に抵抗し続けた「電力の鬼」松永安左ェ門。発電所の労働組合と共産党の弱体化のために撹乱工作した右翼活動家・田中清玄。原子力発電を特急で日本に導入しようとした正力松太郎と中曽根康弘。戦後の電気業界再編を、強烈な個性を発揮する人物を軸に描くノンフィクションにして、55年体制ができるまでの戦後社会史。


目次
序 敗戦の夜
1 日発総裁、殺人未遂で訴えられる
2 スキャンダラスな風景―電力事業再編成の攻防
3 受難に立つ加藤金次郎
4 電力飢饉と電源開発
5 次男坊と原子力
6 停電と機関銃―電源防衛戦PART1
7 電源防衛隊、二つの活動―電源防衛戦PART2
8 民主と修養―電源防衛戦PART3
9 原子力特急・正力松太郎
10 最終戦争の時代と原子力


著者等紹介
田中聡[タナカ サトシ]
1962年富山県生まれ。富山大学人文学部卒業。同大学文学専攻科修了。膨大な資料をもとに、歴史に埋もれた事柄をあぶり出すノンフィクションを数多く著している。また近代化にともなう日本人の身体の変容についての著作もある。 著書に『ハラノムシ、笑う』(筑摩文庫)、『元祖探訪 東京ことはじめ』(祥伝社黄金文庫)、『江戸の妖怪事件簿』(集英社新書)、『陰謀論の正体! 』(幻冬舎新書)、『身体から革命を起こす』(甲野善紀との共著、新潮文庫)、『技ありの身体になる』(中島章夫との共著、バジリコ)、『美しき天然』(バジリコ)など多数がある。

nice!(0)  コメント(0) 

電気は誰のものか=電気の事件史ー2015 [電気料金制度・稼働率]

電気は誰のものか
電気は誰のものかLc.jpg副書名 電気の事件史
著者 田中 聡 /著 
出版者 晶文社
出版年 2015.8
ページ数 287p
大きさ 20cm
新潟市図書館収蔵 巻館 NDC分類(9版) 540.921
ISBN-13: 978-4794968906
発売日: 2015/8/24
サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 20cm
: 19.6 x 13.5 x 2 cm

内容紹介
 電気を制するものは、社会も制する? 長野県の赤穂騒擾事件、全国各地に吹き荒れた電気料金値下げをめぐる電灯争議、漏電火災への恐怖をあおる広報合戦…。電気事業黎明期にさまざまに発生した電気の事件簿。

内容紹介
電気を制するものは、社会も制する? 明治の日本、電気事業には、名士も壮士もごろつきも、あらゆる男たちが参入していた。一方で、村営や町営をめざす自治体も数多くあった。 その中のひとつが長野県の赤穂村(現駒ヶ根市)。赤穂村は村をあげて村営の発電所を作ろうと夢みたが、電力会社に拒まれ、怒った村人が村民の家を焼き討ちにした(赤穂騒擾事件)。 その他にも、全国各地を吹き荒れた電気料金値下げをめぐる電灯争議。漏電火災への恐怖をあおる広報合戦、電気椅子による死刑の是非……あたらしい技術とともに、既存の社会との齟齬は必ず生まれる。 電気なしでは生活が立ち行かない私たちの社会ではあるが、もっと融通無碍に電気と付き合うことはできないのだろうか。 近代の問題をさまざまな角度から論じてきた著者が、電気と日本社会のあり方について論じる意欲作。

出版社からのコメント
著者が20年間あたためてきたテーマである「電気」。明治の人々は、蠟燭やランプに慣れ親しんできたが、電気が身近になったときに、電気を希望とも思い、恐れもした。その葛藤は、原発事故以降の私たちの気分ともどこかリンクする。初心にもどって、「電気」というものを見つめなおしている。


目次
序 電気は盗めるか
第1章 電灯つけるがなぜ悪い?―赤穂村の騒乱
第2章 初点灯という事件
第3章 何が帝国議事堂を燃やしたのか
第4章 東西対決と電気椅子
第5章 電灯争議
第6章 仁義なき電力戦争
終章 再点灯の物語


著者について
田中聡[タナカ サトシ]
1962年富山県生まれ。富山大学人文学部卒業。同大学文学専攻科修了。膨大な資料をもとに、歴史に埋もれた事柄をあぶり出すノンフィクションを数多く著している。また近代化にともなう日本人の身体の変容についての著作もある。 著書に『ハラノムシ、笑う』(筑摩文庫)、『元祖探訪 東京ことはじめ』(祥伝社黄金文庫)、『江戸の妖怪事件簿』(集英社新書)、『陰謀論の正体! 』(幻冬舎新書)、『身体から革命を起こす』(甲野善紀との共著、新潮文庫)、『技ありの身体になる』(中島章夫との共著、バジリコ)、『美しき天然』(バジリコ)など多数があり、晶文社では『怪物科学者の時代』『ニッポン秘境館の謎』『不安定だから強い』がある。

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


出版社内容情報
電気を制するものは、社会も制する? 名士に壮士にならず者、電気事業黎明期に暗躍した男たちの興亡史


序 電気は盗めるか

第一章 電灯つけるがなぜ悪い――赤穂村の騒乱

第二章 初点灯という事件
 一 京都の夜の太陽
 二 「電気知らず」事件
 三 怪物エレキがやってきた
 
第三章 何が帝国議事堂を燃やしたのか
      
第四章 東西対決と電気椅子
  一 電流代理戦争
二 電気椅子と電化社会


第五章 電灯争議


第六章 仁義なき電力戦争 
  一 政党の対立と大衆運動
  二 電力戦争
  三 小林一三、大臣を落第する


終章 再点灯の物語

参考文献
あとがき

nice!(0)  コメント(0) 

日本全国の送電網を仕切る謎の組織《電力広域的運営推進機関・OCCTO》 [電気料金制度・稼働率]

日本の送電網を仕切る謎の組織《電力広域的運営推進機関・OCCTO
日本の電力需要は、毎年減少している。ということは、送電線を流れる電力も全体としては減少している。過去の1割以上電力需要給の大きかった時代、高度成長期から現在に至るまで大停電もなく需要が賄われてきた。それを、幹線送電線は、少なくと一割以上大きい電力需要給の送電需要を賄うキャパシティ・容量を持っている。にも拘わらず、再エネ発電には送電容量が足りないと云われる。

電力広域的運営推進機関のロゴso2018.jpg発電方法などに因る暗黙の優先順位があり、その優先順に「発電キャパシテイ」で送電キャパシテイを埋めるようにしている。先ず、原発や火力などに割り振られ、残りの送電キャパシテイが後から立地する太陽光や風力などの再エネなどに割り振られるから、後ら立地する再エネ発電が不利になると考えられる。その割り振りを仕切っているのが、日本の送電網を仕切る謎の組織《電力広域的運営推進機関・OCCTO》。 https://www.occto.or.jp/index.html

経産省の外郭団体で1118者の会員で構成される。名簿

広域系統整備委員会など各種委員会が置かれ、総会で決まる事になっている。

電力広域的運営推進機関の組織図so2018.jpg

守備範囲に、需給計画、予備力がある。つまり、その発電所が、何時から何時までの発電した電力の全て売れるのか。何時から何時まで、10秒程度の時間で急速に出力を増減できる瞬動予備力・spinning reserveになるのか。立上げに10分程度の運転予備力・hot reserve になるか。などが、実質、事務局、事務局を構成する【計画部】や【運用部】、【広域運用センター】が牛耳って決めるようである。
そこで冒頭で述べたような疑いが持たれるが,
それが謎の組織だ。

nice!(0)  コメント(0) 

火力発電コストを過大に将来評価 追記あり 妄言『原発比率7ポイント低下で・・ 電中研試算』の続き⑤ [電気料金制度・稼働率]

技術の向上と一般化を見落としているという点を検討してみる。その4回目。
火力発電の発電コスト
燃料単価 

燃料単価は、《LNGは価格変動が大きい一方、石炭は低位安定的に推移。》と言われている。そこでLNG価格を検討してみる。2013年度の発電比率は、火力発電全体で89.6%、LNG発電41.1%、石炭火力発電33.3%、石油火力15.2%であり、影響は大きい。
なお石油天然ガス・金属鉱物資源機構JOGMECが2017年7月20日公表の「天然ガス・LNGに関する最新動向」に拠る。https://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/7/7990/20170719_tamura.pdf

日本向けJLC(全日本着平均LNG輸入価格)、日本着LNG価格は2012年7月に18$/MMBtuになったのち2015年まで 17~15$にあったが、2016年6月には5.9$/MMbtuと2005年以来の安値水準をつけ、その後若干の上昇し2017年5月は8.6$/MMBtu。2013年度は現在に比べ倍近い価格にあった。
日本向けLNG契約は、原油価格連動(注・・原油価格・$/BBLの6分の一が目安)による価格決定方式が主流で全日本着平均LNG価格には約3~5ヶ月遅れて反映されるので、価格動向をよりビビットに生き生きと表すスポットLNG価格を経産省公表値で見てみる。2017年5月(契約)は5.7$/MMBtuと、油価連動の全日本着平均LNG価格に対して割安な水準で推移。中期的にも、油価連動の全日本着平均LNG価格に対しスポットLNG価格が安値の現状で推移する可能性が高い。
20170719_tamura天然ガス-3.jpg

2016年の世界のLNG取引は2.64億㌧ 、契約期間が4年以下のスポット・短期の取引は全体の28%。(日本の2016年LNG輸入量は約83百万㌧ 、スポット・短期の取引は豪州等の長期契約に基づく取引増加により前年24%から18%に減少。)天然ガスNGを圧縮し液化するLNG生産能力は、豪州・米国を中心に、2020年頃までに1.1億㌧/年の大幅な増加見通しで、2018~20年頃には需要より生産・供給が6,000万㌧/年ほど多くなる。
経済的には、この6,000万㌧/年ほどが需要増大で無くなるようになる、需給均衡が見込まれると価格が上昇する。その需給均衡の早期化、価格高騰は、「想定外」の供給障害、建設遅延で「懸念」される状況にある。そうした中、米国産 LNGのTellurian社は、2023年から5年間・2028年までの契約で日本着8$/MMBtuの固定価格で売り込んできている。


日本向けLNG契約は、原油価格連動による価格決定方式が主流だから、原油価格を見てみる。2013年度は100ドル/バーレル・BBL位から2017年は50ドル位になっている。中長期的には、石油輸出国機構(OPEC)加盟国の主要閣僚の1人、イランのザンギャネ石油相の「OPEC加盟国はシェールオイルの存在を念頭に、1バレル=60ドルを超える北海ブレント原油価格の上昇を目にすることに乗り気でない」との発言が示すように、60ドルで頭が抑えられている。日本向けLNG契約の原油価格連動では、8.6~10$/MMBtuで推移すると見られる。

火力発電コストを将来評価は過大
電中研の研究の2013年は、現在の倍近い価格にあった。その2013年価格のままで2030年度の発電コストを推計、研究したのだろうか?不明である。そうだとしたら、2030年度の火力発電の発電コストは過大に推計されている。

追記 電中研の研究の12頁に「化石燃料価格も長期エネルギー需給見通しで用いられた数字を利用している。」とある。それで参考文献に記述のある経産省の2015平成27年の「長期エネルギー需給見通し」を見たが、発見できなかった。それが、資源エネルギー庁の2015平成27年7月の「長期エネルギー需給見通し関連資料」の63頁に見つけた。それでは単位が$/t で2013年度836.08、2030年度751.22とある。2030年度は2013比で89.8%、大まかには14$/MMBtuである。関連資料は http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/011/pdf/011_07.pdf

JLC日本着LNG価格は2013~2015年まで 17~15$にあったが、それ以降は安値になり2017年5月は8.6$/MMBtu。現在は2013年度比53.8%で、研究の想定より40%は安い。電中研の研究は、2017年11月に公表されているのだから、この大幅低下の流れを織り込む事は可能であったし、すべきであった。そうしなかったのは、知的怠慢・怠惰と批判されても仕方あるまい。追記終

仮に①LNG価格を2013年度の16$/MMBtuと2030年度は8.6$/MMBtu、②2030年度に原発の発電比率・2013年度0.9%からゼロに、LNG発電の41.1%が42%になった=LNG量102%になったとしても、LNG発電の発電コスト・燃料代は2013年度の54.9%になる。発電比率を政府想定ではLNG27%程度、原発22~20%としている。これを原発ゼロ%、LNG49%としても、LNG発電の発電コスト・燃料代は2013年度の64.0%である。LNG発電の熱効率・発電効率の向上を織り込めば、量が少なくなるから発電コスト・燃料代は更に小さくなる。つまり、LNG発電、ひいては火力発電の電気代は安くなる。


nice!(0)  コメント(0) 
前の5件 | - 電気料金制度・稼働率 ブログトップ