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「被爆」低線量でも、白血病・脳腫瘍発生率最大5倍近くー欧米95万人CTスキャン調査報告 [被曝管理]

欧米95万人CTスキャン調査報告=白血病・脳腫瘍発生率最大5倍近く 「被爆」低線量でも
 長崎市研究会会長「意味のある結果」  長崎新聞2021年3月26日 記事より
https://this.kiji.is/748023939756425216?c=39546741839462401


長崎市設置の市原子爆弾放射線影響研究会(朝長万左男会長)の25日の第12回会合が25日にあった。
国が定める市の「被爆地域」外にいた被爆体験者と同程度の線量(20~25ミリシーベルト)のCTスキャンをした欧米の20歳までの約95万人を調査した結果、スキャンをしていない人と比べ、白血病や脳腫瘍の発生率が最大5倍近くだったとする海外の最新の論文が報告された。

長崎・被曝地域ー長崎市web6.jpg
画像クリックで拡大
朝長会長は「被爆体験者にとって大変意味のある結果」、CTスキャンによる医療被ばくが「白血病などを引き起こす危険性を証明すると考えられる」と述べた。
論文の研究は、英仏独など9カ国の放射線医学の専門家らが2011年から着手。世界最大規模の研究。今後、研究の詳細をまとめた論文の発表が予定されてる。その論文を専門家6人の委員が検討する。

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放射性物質、野生キノコで基準値超が続々ー2020.10.20 [被曝管理]


朝日新聞 より 覚え書き、

春の山菜のコシアブラに続き、秋には東日本の各地で採られた野生キノコから国の基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える放射性物質が検出されている。福島市のNPO法人「ふくしま30年プロジェクト」と福島市保健所の検査でわかった。

 東京電力福島第一原発事故で放射性汚染・放射性ヨウ素と放射性セシウム134とセシウム137などの汚染は広範囲に広がったが、森林の除染はほぼ行われず、放射性物質を吸収しやすい野生キノコの基準値超えが東日本を中心に続く。

 野生キノコの出荷制限があるのは11県113市町村。県内では55市町村で出荷制限があり、3市町では住民に食べないよう求める摂取制限も加わる。ただ、家庭などでの消費までは規制していないため、基準値超えのキノコが個人間取引で出回っていることが、改めて実証された。


測定値

出荷制限のある群馬県みなかみ町からのウラベニホテイシメジは保健所の測定で、1キロあたり510ベクレル。
出荷制限のない岩手県花巻市から発送されたコウタケは同140ベクレル、
制限のない同県久慈市からのサクラシメジは同110ベクレル、同じく制限のなかった茨城県常陸太田市からのアミタケは同120ベクレル、コウタケは同310ベクレル、サクラシメジは同670ベクレルだった。


2310年

東京電力福島第一原発事故で放出されたセシウムの場合、(ベクレルで測った 134Cs の量)÷(ベクレルで測った 137Cs の量)の比 ・放射能強度比r は、放出直後にはほぼ 1。
 事故から9年後の現在、放射性ヨウ素は半減期8日で現在は約410回以上経ているからほぼゼロ、セシウム134は半減期2.06年で4回半減期を経て16分の1以下・約6%、セシウム137は半減期 30.16年だから9年後の現在は約87%が残存している略計算される。さらに略計算を続ければ、2030年にはセシウム134は9回半減期を経て512分の1以下・ほぼ0%、セシウム137が約60%残存している事になる。2070年にはセシウム137が2011年の約50%残存、2200年には約25%残存、2300年に6回以上半減期が過ぎ64分の一以下約1.5%残存。


ウラベニホテイシメジ=「ふくしま30年プロジェクト」.jpg

タグ:自然生態系
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実効線量も単位は<Sv>シーベルト=放射線の単位③ [被曝管理]

放射線の単位③ 実効線量への続き

放射線の基礎p影響の種類、.jpg

実効線量 (effective dose・イフェクティィヴ ドォゥス)は、放射線による全身の被ばく量を表わすために用いられ、組織・臓器ごとに算出された等価線量に組織別に定められた組織荷量係数(※2)を乗じて合計したものです。言い換えれば、全身被ばくに換算したもの確率的影響(※3)をより正確に評価できるよう取り入れられました。
(実効線量 [Sv]) E = ∑(臓器 T の等価線量 [Sv])HT × (臓器 T の組織加重係数) WT
   ∑ シグマ総和 = H生殖腺 × W生殖腺 + H赤色骨髄 × W赤色骨髄 + () + ()+ ()....
※2  組織荷重係数(tissue weighting factor/ティィシュー ウェィティィン(グ) ファクタァ )・・・組織・臓器ごとの相対的な放射線感受性を数値化したもの。
組織荷重係数・表ー2.jpg
※3  確率的影響(Stochastic Effect/スタァカァスティィク イフェクトゥ)・・・放射線の被ばく線量に応じて、発症する確立の高くなる影響。
放射線の生体影響のうち、がんや遺伝的影響では、どのような低線量でも被曝量に比例してその影響が現れる確率がある、被曝線量の増加とともに影響の発生確率が増加し重篤度は変化しない。すなわち「しきい値」はないものと仮定されている。このような放射線の生体影響を確率的影響という。
放射線の基礎p確率的影響、縮.jpg
等価線量と実効線量は共に吸収線量をもとにした線量ですので、単位はJ/kgでも表わせますが、放射線防護上の特別名称としてSv(シーベルト)を用いるのが一般的です。Svは、放射線防護の分野で功績のあったロルフ・シーベルトの名前に由来します。
このように、特価線量や実効線量は測定・評価が極めて困難な線量であるため、実際の放射線管理では、より安全側に定義された1cm線量当量や70μm線量当量が用いられています。

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等価線量、実効線量<Sv>シーベルト=放射線の単位② [被曝管理]

放射線の単位② 等価線量や実効線量への続き

等価線量、実効線量<Sv> シーベルト
等価線量や実効線量は、放射線防護のために用いられる線量です。放射線による人体への影響は、人体が放射線から同じ吸収線量を受けても、どのような放射線を体のどの部分に受けたかで違ってきます。これらの線量は、より正確に組織や臓器あるいは全身の被ばく量を評価できるよう国際放射線防護委員会(ICRP)の1990平成2年に勧告され、わが国でも2001平成13年4月1日施行の現法令に取り入れられました。


等価線量(equivalent dose・イクゥイヴァラァントゥ ドォゥス)は、放射線を受けた組織・臓器ごとに、放射線の種類やエネルギーを考虜した上で算出された線量です。吸収線量(Gy)に放射線の種類毎に定められた放射線荷重係数(WR;radiation weighting factor)を乗じたもの。組織や臓器の確定的影響(※1)を評価するために用いられます。
放射線 R の臓器 Tへの等価線量 [Sv]・ HT
 = (臓器 T の平均吸収線量 [Gy]) DT × (放射線 R の放射線加重係数) WR
※1 確定的影響(Deterministic Effect/ディィタァーミィニィスティィク イフェクトゥ)・・・被ばく線量に応じて誰でも一人残らず発症する影響。皮膚の紅斑、脱毛、白血球の減少など、放射線による急性障害のすべてと、晩発性障害のうちの白内障。被曝線量の増加とともに生体影響の重篤度が増大する。
放射線荷重係数-4.jpg
以前用いられていた線量当量は、放射線の種類のみが考虜され、組織や臓器のある一点で規定されていました。これに対し、等価線量は、組織・臓器全体にわたって平均したものと定義されている。
放射線の基礎p確定的影響、.jpg
実効線量 (effective dose・イフェクティィヴ ドォゥス)は、放射線による全身の被ばく量を表わすために用いられ、組織・臓器ごとに算出された等価線量に組織別に定められた組織荷量係数(※2)を乗じて合計したものです。言い換えれば、全身被ばくに換算したもの。 続く
組織荷重・放射線荷重-2.jpg

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放射線の単位 [被曝管理]

放射線の単位
放射能<Bq> ベクレ
放射能とは放射線を放出する性質や能力のことです。この能力の高さを表す単位がBq(ベクレル)で、放射性同位元素<RI>の1秒間の壊変(=崩壊)数と定義されています。放射能がもとの半分になるまでに要する時間を半減期といい、その期間はRIごとに固有です。Bqは、放射能の発見者であるアントワーヌ・アンリ・ベクレルの名前に由来します。
放射線の基礎-44縮.jpg
照射線量<C/kg> クーロン・パー毎・キログラム 
X・γ線は、原子と衝突して軌道 電子を弾き出す電離作用があります。照射線量C/kg(クーロン毎キログラム)は、X・γ線が空気中を通過する時に作る電気の量をあらわします。以前使われたR(レントゲン)のほうがなじみ深いという方も多いかもしれませんが、現在の国際単位系ではC/kgと表示されます。
1C/kg=3.87597x10³R  、 1R=2.58x10⁻⁴
吸収線量<Gy> グレイ
吸収線量Gy(グレイ)は、放射線の通過した物質がその放射線からどの程度のエネルギーを吸収したかを表す単位です。1kgに1J(ジュール)のエネルギーを与えた放射線の量が1Gyとなります。従って国際単位系ではJ/kgですが、固有名称としてGyも認められています。吸収線量の測定で業績を残したハロルド・グレイの名前に由来します。
等価線量や実効線量に続く


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