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令和3年度第4回、2021年12月23日、③更新 新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が開かれた。 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

令和3年度第4回、2021年12月23日、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が約3時間開かれた。先ず議題と配布資料を挙げた。次いで注目順に整理する。

3 報告

柏崎刈羽原子力発電所6号機大物搬入建屋の杭の損傷について
柏崎刈羽原発 2007年7月16日の中越沖地震は、柏崎刈羽原発沖地震と言う方が適切と思う。。

地盤の液状化は、5号機、6号機、7号機の大湊側でもあった。
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地下水位
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中越沖地震時に地盤の液状化で噴砂、亀裂が観られた原子炉建屋後方の斜面、真ん中の写真で緑地の法面、の地下水位は、どれ位だろうか。
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法面・斜面の端は、原子炉建屋から100m位になる。そこで地表面から約2m下。法面・斜面の地表面から約1m下位だろう。 紫の点線で囲まれた地帯で、噴砂や亀裂が多数みられた。
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サブドレン汲み上げは、下図のような仕組みだ。柏崎刈羽原発に限らず日本の原子力発電所は、核分裂エネルギーの三分の二近くが廃熱になり海水を暖めて排熱する構造。それで海岸部に立地している。だから、敷地内の地下水位は、概ね波打ち際の高さにある。柏崎刈羽原発の海面は、東京湾平均海面の標高:T.P.から0.48~0.02mである。地下水位は6,7号機のR/B・原子炉建屋付近、山側でT.P.+10m位、T/Bタービン建屋付近の海岸部では冷却用海水取水&放水路直上でT.P.+1m位が測定されている。冷却用海水取水&放水路が地下水の放水路にもなって、海面より0.5m位高い地下水位になっている。
6,7号機の原子炉建屋R/B、タービン発電機建屋T/Bの底部・基礎は、T.P.-25m位にある西山層と呼ばれる岩盤まで地表T.P.+12mの地表から掘り込み、基礎を打ち込んで作られている。地下水位よりも建屋基礎部は低く、海岸部のタービン発電機建屋T/B付近で25m、山側の原子炉建屋R/B付近で35m低く、そのままでは地下水に囲まれ建屋は浮かぶことになる.
 地下水位が高いと、施設、原子炉建屋とタービン建屋に浮力が働く。その浮力で建屋基礎の浮上がり(ロッキング)現象が起こる。地震の時に浮上がっていては困る。その浮力を抑えるために、サブドレンという井戸を原子炉建屋とタービン建屋近傍に設けて、サブドレンから地下水を電動ポンプでくみ上げている。
柏崎刈羽原発の汲み上げ量は、1日2千数百トンから3千トン。新潟は積雪の影響で、冬場の地下水量が多い
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サブドレン外部で、地下水位が集水管水位まで下がるかは判らぬが、其れなりに下がるだろう。建屋を囲む外部の土壌は地下水で飽和した飽和土壌から、空気の気相部がある不飽和土壌になる。つまり、地震時に液状化しない。その代わりに、地盤が建屋やサブドレンから離れ、その間隙にすべり落ちる土壌になる。揺すり込みすべり沈下の原因になる。東電は最大1.6m程度と評価してる。建屋やサブドレン付近には、出入りする配管や連絡・通信線が多く埋設されている。それらを巻き込み、揺すり込み沈下が起こることになる。
土壌
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原発敷地内は、建屋や様々な設備を作られ道路等が設けられている。それらのためブルドーザのような重機で尾根地形部を削り(切土)、削り取った土砂で谷地形部を埋め(盛土)て、平坦あるいはひな壇状に整地する土地を造成、敷地造成が広く行なわれてる。もとからある地盤に較べ、盛土は膨軟で異質である。地震時には地盤の沈下が起こりやすい。
7号機の原子炉建屋の後方・山側が、削られ(切土)6号機の後方や5号機との間に埋め(盛土)されている。
大物搬入建屋は、7号機では削られ(切土)の上に、ブルドーザのような重機が縦横に走り固まった土壌に、鉄筋コンクリート造りで高さ約8メートル、横はば約9メートル、縦奥行きが約24メートルで建てられた。6号機は建屋の寸法・造りは同じだが、膨軟な盛土に建てられている。

地盤の液状化が、全く違うから、対処するための基礎の造りが違う事になる。7号機から見てみる。
続ける

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令和3年度第4回、2021年12月23日、② 新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が開かれた。 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

令和3年度第4回、2021年12月23日、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が約3時間開かれた。先ず議題と配布資料を挙げた。次いで注目順に整理する。
3 報告
柏崎刈羽原子力発電所6号機大物搬入建屋の杭の損傷について
地下水面以下の砂層は、砂粒子の隙間が地下水で満たされている緩い砂地盤だ。砂粒子間の水が排水されたりして間隙水が脱水され(圧密現象;コンソリデーション)などの物理的作用や地下水に溶け込んだ炭酸カルシウムや二酸化ケイ素などの晶出・周辺に化学生成物が析出、沈着し、固結していく(膠結:セメンテーション)などの化学的作用が働いて、砂粒子同士が引っ掛かり噛み合いながら「骨格」を造っている。「骨格」が、上の地盤の重さや上に載る建築など構造物の荷重を支えてる支持力が生れる。そして砂が固まれば砂岩が出来る。
砂岩にならない時に、その間に地震動で揺すられると、間隙の地下水が砂粒子の隙間を移動する際に抵抗が生じ、砂粒子が動き、砂粒子がばらばらになって浮かんでいる状態、すなわち地盤が泥水になった状態になり、地震動のその間地盤は水のように振舞う。地盤に裂け目があれば、その隙間や穴から砂ごと噴き出す噴砂や泥水化した地盤そのものが水が流れる様に数メートル以上斜面にそって移動する側方流動が生じたりする。このように、水のように振舞うから「液状化」と名がある。
地盤液状化は粒径 0.1mm~1.0mmの砂地盤で起こりやすいが、千葉県東方沖地震(1987)では、0.074mm以下のシルト・細粒分を50%以上含む土壌でも液状化が起きている。
柏崎刈羽原発 2007年7月16日の中越沖地震は、
5号から13km、1号から15kmの海底(深さ約20km)で発生した。
柏崎刈羽原発沖地震と言う方が適切と思う。
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柏崎刈羽原発構内の有り様
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このように地盤の液状化で、地盤そのものが水が流れる様に数メートル以上斜面にそって移動する側方流動が生じた。液状化で起きた事は道路の陥没だけではなかった。
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火災の現場跡 
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3号機所内変圧器から出火した。出火原因については、3号機所内変圧器の絶縁油が通っている配管が、据え置き設置してあった地表面が地震による地盤の液状化により流動し、配管接続部が上下左右前後にずれ、外れ、絶縁油が漏えいし、その絶縁油に電気配線のショートによる火花が着火したものと推定されてる。
地盤の液状化は、5号機、6号機、7号機の大湊側でもあった。
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5号機、6号機、7号機の大湊側での地盤液状化を観てみる。

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令和3年度第4回、2021年12月23日、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が開かれた。 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

令和3年度第4回、2021年12月23日、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が約3時間開かれた。予定議題は多かったが、論議を多数やり残した。先ず議題と配布資料を挙げる。次いで注目順に整理する。
2 議題
柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認 
 (1)柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認事項の整理について 
(2)柏崎刈羽原子力発電所の安全対策について 
 ・2. 施設の液状化対策 
 ・6. 最終ヒートシンクへ熱を輸送するための設備及び運用手順 
 ・16. 水素爆発対策 
 ・18. 耐震評価 
 ・22. 核物質防護、不正入域 
3 報告
柏崎刈羽原子力発電所6号機大物搬入建屋の杭の損傷について
柏崎刈羽原子力発電所7号機の安全対策工事一部未完了を受けた総点検の取組状況について
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配布資料 一覧
・次第、資料一覧、名簿、座席表 [PDF/296KB]
・資料No.1 柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認事項 [PDF/153KB]
・資料No.2 柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認事項一覧 [PDF/175KB]
・資料No.3 柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認議論の状況の整理 [PDF/1.86MB]
・資料No.4 東京電力へ説明を求める事項の案(12月23日現在) [PDF/332KB]
・資料No.5 国へ説明を求める事項の案(12月23日現在) [PDF/569KB]
・資料No.6-1 委員から頂いた質問事項への回答2(東京電力Hd) [PDF/5.76MB]
・資料No.6-2 委員から頂いた質問事項への回答2(添付資料)(東京電力Hd) [PDF/2.14MB]
・資料No.7 福島第一1号機水素爆発関連の議論の経緯と水拡散シミュレーションの整理と柏崎刈羽原子力発電所の水素爆発対策について(藤澤委員) [PDFファイル/1.14MB]
・資料No.8 東京電力への質問・要望(岩井委員) [PDFファイル/149KB]
・資料No.9 柏崎刈羽原子力発電所6号機大物搬入建屋の杭の損傷について(東京電力Hd) [PDFファイル/3.21MB]


次いで注目順に整理する。

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2021年03月30日に令和2年度第9回 原発のの安全管理に関する技術委員会 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会(令和2年度第9回)があった。

議題 と資料

柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認事項と議論の状況の整理等について

 資料No.1柏崎刈羽原子力発電所の安全対策の確認 https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/263222.pdf


 資料No.3確認、議論の状況の整理[70]1mj https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/263225.pdf

 資料No.4 国へ説明を求める事項の案 赤字・・前回委員会からの変更点、
   https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/263226.pdf


委員間の意見交換
 資料No.5委員から提出の意見交換のテーマ  https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/263228.pdf


      退任挨拶あり




      退任挨拶あり

 
     資料No.4の資料No.4vの「原子力災害時の情報発信(No.17)」の「・確認先内閣府」の部分は、

  山内康英 委員の意見で説明があった。

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新潟県の技術委員会、事務局・原子力安全対策課に柏崎刈羽原発の「核物質防護設備の機能の一部喪失」について問い合わせた [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

2021年3月22日に、柏崎刈羽原発で、不正な侵入者を検知する設備が複数壊れていた問題が原子力規制委員会から最も重い評価・>赤:安全確保の機能又は性能への影響が大きい水準<とされたことから、県が臨時に要請し、県原子力安全対策課、柏崎市と刈羽村の担当者の9人が、発電所を訪れ、東京電力から一連の問題の説明を受けたあと、マイクロバスで構内に移動、視察している。


その6日前の3月16日に、東京電力ホールディングス(株)以下のプレスリリースを公表している。

「柏崎刈羽原子力発電所における核物質防護設備の機能の一部喪失」に関する原子力規制委員会の暫定評価結果の受領について
https://www.tepco.co.jp/press/release/2021/1585125_8711.html


《原子力規制検査の状況等について、核物質防護に抵触しない範囲において、追加でお知らせいたします。》
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22日の視察の際などに、東京電力ホールディングス(株)から県つまり県民に、「核物質防護設備の機能の一部喪失」について《核物質防護に抵触しない範囲において》説明はあったのだろうか。報道では《原子力安全対策課の原直人課長は「核セキュリティに関する設備の詳細な説明を受けることはできなかったが、情報公開のあり方などの問題点を伝えた。・・」と話していました。》とあり、県民に説明は無かったのどうか。
3月26日07時に、県防災局原子力安全対策課=県技術委員会事務局=に問い合わせメールを送った。
プレスリリースには、「地元の皆さまをはじめ、社会の皆さまに、大変なご不安やご心配をおかけしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます。」とある。またまた、書いただけなのだろうか。

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