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欧州~電力需要停滞のなかで  原発稼働停止相次ぐ 2024/4 [日々の雑感]

長周新聞 第9107号
欧州~電力需要停滞のなかで  原発稼働停止相次ぐ
 ヨーロッパでは、電力需要か停滞するなかで、電力価格か低下し、コスト競争劣勢に立つ原発の稼働停止があいついでいる。
 フランス電力(EⅮF)は六ヵ所の原発を稼働停止した。今後長期期的に見て、電力市場から原発の締め出しが進む見通しとなっている。コスト競争では価格の安い再生可能エネルギーの促進が、欧州の原発業界に追いうちをかけている。
欧州各国と日本の自然エネルギーによる発電量の比較.png
 「化石燃料に依存しない電力の生産」を急ぐヨーロッパ諸国の一部では、いぜんとして原発を電力政策の中核に据えている。だか、再生可能エネルギーの急増と電力価格の低下で、原発の運転にしわ寄せが及んでいる。今後きらに厳しさが増していくとの見方もある。
 背景には、エネルギー危機以来、電力需要は十分に回復せず、風力や太陽光の発電量は増加の一途をたどっていることがある。発電電力量に占める原子力と石炭火力のシェアはいずれも低下している。
 エネルギー・電力市鳩分析命社ストームジオ・ネナの関係者は「現在の電力価格では従来型ペースロード電源は苦しいだろう」
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 フランス電力は点検や修理のため長期にわたり運転を停止していた複数の原発を再稼働させつつあったが、出力の低下や運転の休止、停止期間の延長を迫られている。四月初旬には電力価格がマイナスとなる事態が発生し、6ヵ所の原発で運転を停止した。
 スペインの電力価格は五日、二〇一三年以来の水準に低下した。同国の電力取引価格は数週間に わたりゼロをかろうじて上回る水準が続き、アスコ原発一号機と二号機は 過去五週間に通常ベースで出力を下げている。北欧では、原発の出力低下はより頻繁だ。
 他方で、欧州連合(EU)域内で昨年増加した風力発電能力は、過去最高を記録。太陽光発電能力の伸びは三年連続で四〇%を上回った。
 これまでも、電力需要が低下し、太陽光や風力による供給が急増するさいに電力会社は原発の出力を落としてきた。だが、完全に運転を停止させるのは例がない。原発再稼働となると複雑で、時間もかかるからだ。
 フランスの電力スポット価格は今月4月四日以降、1メガワット時当り10ユーロ(約一六五〇円)を下回り続け、六日の入札ではマイナスをつけた。フランス電力が原発運転で採算をとるには卸売市場でメガワット時当り約22ユーロの価格が必要だとの指摘もある。

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