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東京電力の設置許可申請に基づくシナリオのベント時刻について 新潟県技術委員会検証に関する質問・意見 2014/10/7の資料から、 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

  2014年11月7日、送信


新潟県原子力安全対策課 殿 ngt130030@pref.niigata.lg.jp

2014年10月7日の委員会に出された東京電力の資料を見ての疑問です。東京電力に問い合わせ、回答をとって公表してください。

(1) 「雰囲気圧力・温度による静的負荷(過温・過圧破損)成立性確認」の5.有効性評価の結果(2/2)をみると、東京電力の設置許可申請に基づくシナリオでは格納容器ドライウェルの温度が約1時間後に200℃を超えて約1時間半後に215℃位に達しています。その頃の圧力は0.3Mpa(ゲージ)を超えています。(資料№1の27頁)
 格納容器のトップフランジのガスケット(Oリング)はシリコンゴム製で耐熱温度は200℃です。東電核災害後のJNESの試算では、トップフランジガスケットが全周が過温劣化した場合の漏洩率を試算しています。それでは200℃で0.3Mpa(ゲージ)の場合は1日当り150%の漏洩率です。
(漏洩率は http://www.nsr.go.jp/archive/nisa/shingikai/800/28/005/5-4.pdf の14頁をご参照)
 平成26 年2月11 日の当技術委員会で東京電力の川村原子力設備管理部長(当時)は、「格納容器の最高使用圧力の2倍、温度としては200℃、これを使用の条件として見ております。」「それを超えると建屋内で水素、あるいは放射性物質の両方が漏れ出す可能性がありますので、漏えいのリスクと水素爆発のリスク、両方が高まります。従いましてこの条件でベントすることによって逆に格納容器の中の水素を排出するということになりますので、建屋の爆発についてはリスクを大幅に下げられるということになります。」と発言しています。
 このように、ベントを行うべき状態に約1時間後~約2時間後の間になると考えます。この時刻ですと、原発から5km圏の刈羽や柏崎の人々が避難を始めたばかりです。また約1時間後~約2時間後でのソースタームは、東京電力がいうPCVスプレイを経た25時間後のベントのソースタームと違います。

(1a) このように、ベントを行うべき状態に約1時間後~約2時間後の間になると考えます。東京電力は何故に行わないのですか。

(1b) 東京電力のベント使用条件は「格納容器の最高使用圧力の2倍、かつ温度としては200℃、」という and ですか。「格納容器の最高 使用圧力の2倍、または温度としては200℃」という or ですか。

(2) 11.7日間における水源の対応を見ると、復水貯蔵槽CSPの保有水量を約1,700 m³としています。水源の正味の使用可能量
を東電は2012年3月に国に報告しています。(「柏崎刈羽原子力発電所7号機における安全性に関する総合評価(一次評価)の結果について」平成24年3月、http://www.meti.go.jp/press/2011/03/20120312005/20120312005-6.pdf

それでは運転中における復水貯蔵槽の正味の使用可能量は、6号機は約1050m³、7号機は約1130m³です。この正味の使用可能量に比べ6号機では約650m³、7号機では約570m³も多く”過大”に見積もっています。

(2a) 復水貯蔵槽CSPの保有水量を容積の約9割、約1900m³と水源量に置けば、25時間後にベントは行ずに済むと思います。東京電力の言う「スプレイ用の水源枯渇は発生せず、ベント時間は事象発生後約40時間後まで延ばすことが可能」になると考えられます。この評価は正しいでしょうか。

(2b) 東京電力が平成24年3月に「柏崎刈羽原子力発電所7号機における安全性に関する総合評価(一次評価)の結果について」で国に報告した復水貯蔵槽の正味の使用可能量、6号機は約1050m³、7号機は約1130m³をCSP水源量に置けば、9~10時間後にベントを実施することになると考えます。この評価は正しいでしょうか。
 以上

 差出人 弦巻英市
 住所 新潟市******


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