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妄言『原発比率7ポイント低下で・・ 電中研試算』の続き③ [電気料金制度・稼働率]

発電技術の向上と普及、省エネ技術の向上と一般化を見落としているという点を検討してみる。その2回目。
電中研の研究では、石炭火力発電の発電比率が欠けている。それで研究でも用いている、政府の2015平成27年の長期エネルギー需給見通しの8頁の政府想定の比率で補った。見通しのPDF http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/mitoshi/011/pdf/011_05.pdf

研究報告書Y17502-17c.jpg
発電に掛かる燃料費の3本の式
発電に掛かる燃料費は、2030年度は電中研の研究では次のように述べている。
基準ケースでは原発比率22%で燃料費22A円、LNG火力発電は27%で燃料費27L円、石炭火力発電は26%で燃料費は26C円で総燃料費は5.3兆円。22A+27L+26C=5.3・・式・基準

LNG補填ケースでは、原発比率15%で燃料費15A円、LNG火力発電は34%で燃料費34L円、石炭火力発電は26%で燃料費は26C円で総燃料費は5.8兆円。15A+34L+26C=5.8・・式・Ⓛ

再エネ補填ケースでは、原発比率15%で燃料費15A円、LNG火力発電は27%で燃料費27L円、石炭火力発電は26%で燃料費は26C円で総燃料費は5.2兆円。15A+27L+26C=5.2・・式・再

電中研の研究では、総発電量は《2030年度時点の電力需要を2013年度とほぼ同レベルまで抑え》られ101.4%と若干増になるとの政府想定を用いている。だからその2030年度の総発電量に対する比率は、2013年度のそれと同じであると扱える。
2013年実績と食い違う、何故か
それで式・基準、式・Ⓛ と式・再、この3本の式を解いてAとLとCの値を出し、2013年度の総燃料費を出してみた。

例えば、式・基準から27L+26C=5.3-22A、式・再から27L+26C=5.2-15Aだから27L+26C=5.3-22A=5.2-15A。
5.3-22A=5.2-15Aから5.3-5.2=-15A+22Aとなる。だから0.1=7A、A=1/70。原発比率1%の発電コストは、1/70兆円とでる。
同様にして、L=LNG火力発電比率1%の発電コスト、C=石炭火力発電比率1%の発電コストの値を出す。その3つの値で2013年度の総燃料費を出そう。

2013年度の実績は原発の発電比率は0.8%、LNG火力発電は41.1%、石炭火力発電は33.3%で総燃料費は9.2兆円。0.8A円+41.1L円+33.3C円では幾らになるか。約6.8兆円となり、2013年度の実績9.2兆円と約2.4兆円・25%小さい。何処がこんなに違うのか。


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