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福島では癌細胞の二倍速、三倍速の倍加が起こった、今も継続中?? [被曝影響、特に甲状腺]

福島県で2011年11月から子供らへの甲状腺の検査が行われています。それでは多数の子供の甲状腺癌が見つかっています。年齢幅は東電核災害当時で6歳から18歳です。調査は2011年3月11日現在で18歳以下です。
その9月30日現在の人数は、手術し確定が27人、悪性疑いが31人です。1次検査は対象人口の約23万8千人です。二次検査が32%しか行われていないH25年分を除くと約18万人です。
小児、19歳以下の甲状腺癌は100万人当り1~2人の率で毎年顕われます。27/18万人は100万人当り149人です。国が指定した避難区域等の13市町村のH23調査群でみると265人、放射能雲が濃く通った中通り地域のH24年群では115人です。

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今年の1/25現在で確定例3人(H23年群、100万人当り78人)の時、福島県の調査検討委員会の鈴木真一福島医大教授や山下俊一福島医大副学長(当時)は「今回のような精度の高い超音波検査で大勢の子どもを対象にした調査は前例がなく、(多少の)比較はできない」「20~30代でいずれ見つかる可能性があった人が、前倒しで見つかった」と説明しました。
インフルエンザ・ウイルスによる風邪を例にとると、人ごみでウイルスに感染してから症状が出るまでの潜伏期間が14日だとすると、人口1万人当り20人毎日発症する(病院で初診される)なら1万人全体では20×14で280人の潜伏患者がいると見込めます。疫学では病気を持っている人の割合の有病率・有病割合は、発生率に平均有病期間「病因は持っているけれども、まだまだ表に現れてきていない期間」をかけたもので得られるとしています。

福島県で甲状腺検査に当ってる鈴木氏ら専門家は「20~30代でいずれ見つかる」ということは平均有病期間を20年と見ている。1~2人×20で100万人当りで20~40人の潜伏甲状腺癌患者がいる。1/25現在で結果では100万人当り78人ですから、2人×20の40人の2倍と多いけど自然現象ではありうるかなと思えます。この甲状腺癌を持っているが、子供時代には発症しなくて普通なら見つからない人が今回の精度の高い超音波検査で見つかったという説明です。

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癌の本性、癌細胞の暴走増殖から見ると

数式だけ見ているとおかしな点はないのですが、癌病の本性、癌細胞の増殖暴走で見るとこれだけでは説明が不完全です。

今回の検査は病院で行われている通常の検査手法、判断と同じです。シコリ(結節)なら超音波検査で直径5mm.以上を拾い上げ二次検査へ、FNA(穿刺吸引細胞診)などを行う手順です。癌細胞が直径5mm.のシコリまでまで増殖するには倍加を27回です。また通常ならもっと大きくなってから病院にきます。
内臓にできるガンは直径1cm位のシコリからX線・CTで見つけられ人間ドッグなどで発見されるそうですが、甲状腺は皮膚の直下にありますから直径1cm位のシコリは触って腫れた外見で自分で家族が気付くことがあるとおもいます。この直径1cmは30回の倍加です。
直径2cm位になると症状が出てくるそうですが、直径2cm位33~34回(33.4)の倍加に相当します。

甲状腺癌は直径1~2cm位のシコリで受診発見されるとします。倍加回数は30~34回です。平均有病期間を20年とすると倍加時間は0.67~0.59年、243~214日です。これは倍加時間が約半年位の普通の癌です。今回の検査で拾い上げられる直径5mm倍加を27回には、癌細胞発生から18年から15.9年です。平常時は0~2歳に癌細胞が発生した子が発見されると考えられます。

鈴木委員長ら福島県の検討委員会の説明に従えば発災時には18歳以下の年齢層の甲状腺には、癌細胞が発生し直径1cm程度になっている人が100万人当り2.6人位、
他に直径5mm.越えが約5人程度、
発災から8ヶ月から12ヵ月後の検診時にそれまでの倍加速度・時間では5mm.前後は5人程度、
直径2.5mm.程度から癌細胞1個の検診時には5ミリにならず2次検診に回らない子が約65名です。

この約65人の子の甲状腺癌細胞が発災後、2011年3月11日以降に急速に倍加を重ねて直径5mm.のシコリまで増殖して二次検査対になった、それて、超音波検査で拾い上げられFNA(穿刺吸引細胞診)や手術などで癌と診断・治療された。「精度の高い全数検査で前倒しで検出」されたというのが福島県の委員会の説明なのです。

精度が高く1ミリ程度のシコリも発見できる、5mm.程度なら見逃さない超音波検査でも、5ミリ未満は二次検査に廻さない手順ですから、急速に倍加を重ねて直径5mm.のシコリまで増殖してなければ、発見、検出されません。

このような倍加加速、増殖増大を説明に入れないと「精度の高い全数検査で前倒しで検出説」は癌病の本性、癌細胞の増殖暴走で見ると成立しません。福島県の検討委員会の見解、説明は不完全です。

この不完全な数式的辻褄合せ的な「前倒しで検出説」が平均有病期間200年説という妄説を生み出してました。2013年9月30日現在でH23年群は265人に増えています。疑い分を加えると337人です。平均有病期間を200年にすると潜在患者200~400人になり「正常」と主張できます。説明癌病の本性、癌細胞の増殖暴走で検討すれば、直径5ミリの癌塊になるのは約181年から159年の200年説を言い出せない。「前倒しで検出説」に倍加加速、増殖増大の説明がないから、その視点で検討することを忘れた妄説です。癌の平均有病期間は過去の実測データがみつかりません。何を言ってもデータで反証されない。200年は人の寿命を越えます。そのことすら、「正常」と主張するために見えなくなっています。
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増殖する癌塊の数的増大

発見数が100万人当りで二百人台、三百人台は、癌細胞の倍加加速だけでは説明がつかず、増殖する癌塊の数的増大も起きていることしめしています。

東電核災害による追加被爆で新たな癌細胞が生じたでしょう。カリウム40による被曝は、これまでも、癌細胞を生み出す変異原です。追加被爆での被爆量の増加は新たな癌細胞の増数をもたらしますが、癌細胞自体の性質を変えるとは考え難い。その癌細胞の性質は、これまでも生じてきた癌細胞のバリエーションと同じだと考えます。その癌細胞のバリエーションから数的増大はどう考えられるでしょうか。

その癌のバリエーションですが、普通の多く見られる癌は、半年ほどで細胞数が倍加するタイプです。これは直径5mm.程になるのに13年半(半年×27回倍加)、CTなどで発見できる直径1cm程には15年(半年×30回倍加)何らかの症状が出てくる直径2センチ程になるのに17年(半年×34回倍加)です。癌細胞が発生してから20年位で症状が出てくる。
このほかに倍加が1~2ヶ月の進行の早いタイプ、癌細胞が発生してから5~7年位で症状が出てくる。倍加が1年の進行の遅い、癌発生から30年以上経ってから出てくるタイプ。2年位の超ゆっくりのタイプ、これは何らかの症状が出てくる直径2センチ程になるのに64年位かかります。

小学生の甲状腺癌も稀にはみられ、治療されてますから子供の甲状腺には倍加が1~2ヶ月の癌細胞が発生しています。半年ほどで細胞数が倍加するタイプは、それこそ小児甲状腺癌で診断されるタイプ。それでは倍加に1年、2年のタイプの癌細胞は発生していないのでしょうか?

発生していたとしても、1年タイプは生まれた時に癌細胞も甲状腺に出来たとしても顕われてくるのは30歳以降で50歳までに姿を現す。2年位の超ゆっくりのタイプは人間ドッグなどで検査対象になる5mm.程度には癌細胞発生から54年後です。
癌細胞のアポトーシス回避能力

癌細胞の増殖、倍加の有様からは、もっと倍加時間の長いタイプがあると思います。癌細胞は細胞分裂して2個になる時間が3から10日の性質です。正常な細胞が1日程度ですから、この点も癌細胞の特徴です。癌の化学療法の薬剤は、増殖休止期(増殖能力維持しながら休止)の細胞には作用しません。正常細胞であれ癌細胞であれ増殖休止期には殺効果をしめしません。この長時間化が増殖休止期の延長によるものなら、化学療法の薬剤は癌細胞より正常細胞に殺効果を示すことになります。つまり正常細胞が多数死に癌細胞が生き残ることになります。現実は逆です。癌細胞はDNA合成を準備し複製を作り分裂するまでの時間、細胞周期の時間が3から10日と長いのです。

どれで単純に掛け算すると直径2センチ程になる34回倍加には102~340日です。現実にはそうなっていません。

 癌細胞は寿命がなく、栄養さえあれば死ぬことはない性質です。寿命死は細胞に備わっているアポトーシス(細胞自死)という仕組みが働くからです。、染色体の末端のテロメアの長さで記録されている細胞分裂の回数がある回数になる、テロメアが短くなるとアポトーシス(細胞自死)のスイッチが入って自死します。ウイルスに乗っ取られた細胞を見つけた免疫細胞、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)などが細胞外からこのスイッチを入れる経路もあります。ウイルスを製造元の感染細胞から絶つのです。癌細胞も撃退の標的です。
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 この細胞外からの免疫系などに因って強制的にアポトーシス(細胞自死)する仕組みが、完全に壊れていると癌細胞は3から10日で細胞分裂して2個になり102~340日で直径2センチ程になり何らかの症状が出てくる。現実はそうではないから、癌細胞といえども強制的にアポトーシス(細胞自死)される仕組み、する能力がある。2回に1回は働く程度あると細胞分裂して2個になっても、1個は強制的にアポトーシスで死んでしまうから、いつまでも増殖できない。

 60回に59回は強制的にアポトーシスされ1回は回避できる程度の能力では、60回細胞分裂すると1個が2個に倍加する。その癌細胞は細胞分裂の間隔、細胞周期が3日とすると60×3で180日で倍加する癌細胞、普通の多く見られる半年ほどで細胞数が倍加するタイプです。
10回に9回は強制的にアポトーシスされ1回は回避できる程度なら10×3で30日で倍加する、進行の早いタイプの癌、120回に回避できる程度なら120×3で360日・1年で倍加する、進行の遅い癌発生から30年以上経ってから出てくるタイプです。

幻?の倍加時間3年ガン

 120回に回避できる程度の能力で細胞分裂の間隔、細胞周期が6日の癌細胞は、120×6で720日・約2年で倍加する超ゆっくりのタイプ。同じく120回に回避できる程度の能力で細胞周期が9日の癌細胞は、120×9で1080日・約3年で倍加する超々ゆっくりのタイプ。

この約3年で倍加する超々ゆっくりのタイプの癌は、発症まで3×34で102年です。直径5mm.になるまで3×27で81年、1ミリの癌塊には約60年、3ミリは約70年。この超々ゆっくりのタイプの癌は死後の解剖で見つかることがあるでしょうが、現実的には問題にならない。ただ、確実に発生していると言えます。

東電核災害による追加被爆で新たな癌細胞が生じたでしょう。その癌細胞の性質は、これまでも生じてきた癌細胞のバリエーションと同じです。ですから、倍加時間は早くても1ヶ月位です。それが5mm.程度まで大きくなるには27回の倍加、つまり27ヶ月、2年3ヶ月はかかります。倍加時間半年のタイプの癌細胞なら13年半後です。東電核災害の発災前に生じた癌細胞は既に数回の倍加をしているから、必要な倍加回数が少ない。そこに更に倍加加速、倍加時間短縮が重なれば、東電核災害で新たな生じた癌細胞による癌塊より早く27回倍加の状態、直径5mm.程度の癌塊に到達します。

子供らの甲状腺にあった倍加1年、2年、3年といった平常時では姿を中高年になってから、または現さない癌塊まで、東電核災害後に急速に倍加し5mm.になって検出された。100万人当り149人の異常な多発は、そのせいではないでしょうか。

その急速倍加は、何が原因で、今も続いているのでしょうか?そして小児の甲状腺にだけ見られているのは何故でしょうか?(続く)

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