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ヨウ素Iのお勉強 原子力発電環境整備機構・NUMOのP⑱ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その18回目、。

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原子力発電の収率、核分裂生成物の発生確率、生成割合の視点から検討してみる。主な生成物の収率の表を、wikipediaより抜粋編集し示す。その中から2番目のヨウ素135について収率03.jpg

マントルimages.jpgまずヨウ素のお勉強
ヨウ素(沃素)、ヨード(沃度)英語:iodine は、仏人ベルナール・クールトアによって1811年に海藻灰から発見された。単体のは、金属光沢のある黒色固体、気体は紫色。
推定45.4億年前の地球誕生当初は、地球は高温であったためヨウ素は高圧ガス化し地球内部の固体・マントルから、大気に抜け出てきたと考えられている。40数億年前に海が誕生した時には、ヨウ素のほとんどが海水に溶けて、濃度推測6ppm程度でヨウ化物イオン (I)として安定に存在していたと見られている。

その後27億年程前にシアノバクテリアによる光合成が始まり酸素が 放出され、生物生産も増える。化学的形態がIO₃-と酸化イオン化合物に変わり、有機物に含まれる。プランクトン、バクテリア、藻類などの生物に取り込まれ、一部は海水中微生物の働きでメチル化されヨウ化メチル(CH3I ・ヨードメタン、揮発性有機ヨウ素)等 となって海水から大気中に放出され、大部分は屍骸で海底堆積物に取り込まれる。ヨウ素も海中から海底に堆積されることになる。
堆積物は時間経過による続成作用の働きで堆積岩になる。そして、9割以上のヨウ素が海底堆積物や堆積岩に取り込まれているという見方もあるし、海水中に0.8%、海底堆積物に8.2%、海洋地殻に0.6%、堆積岩に27.7%、火成岩・変成岩に2.7%とする見方もある。堆積岩に取り込まれたヨウ素の一部は、地盤プレートの沈み込みに伴い他の塩分とともに堆積物中の間隙水に絞り出され、鹸水を作り、地表に漏れ戻り塩水湖などを作り、環境にヨウ素がリサイクルする経路になっている。


ミトコンドリアや葉緑体といった細胞内小器官と化した生物との細胞内共生≒真核細胞成立は、シアノバクテリアの繁栄に伴う大気中の酸素濃度の増加が起きていた時期に起きている。ヨウ素の化学的形態が酸化イオン化合物に変わり、プランクトン、バクテリア、藻類などの生物に取り込まれ、大部分はその屍骸で海底堆積物になりヨウ素が取り込まれ始めた時期である。その進行に伴いヨウ素の海水中の濃度は、大幅に低下した。約百分の一程度に20億年近く経て数億年前に低下したと見られている。その低下の最中に生物が進化している。

例えば真核細胞生物の多細胞化である。それは、周りの細胞との協調や役割分担するシステムで、細胞同士の接着や離れた細胞間での情報伝達(シグナル伝達)が発達する必要がある。単細胞真核生物に、その仕組みを備え付ける試行錯誤に、約17億年間が掛かり約10億年前に多細胞生物が現れている。化石が残っている。その後に動物、菌類、植物は各々に適した多細胞体制を獲得している。ヨウ素は、現在の生物全般に身体に含まれている。ヒトをはじめ脊椎動物の生体必須元素の一つとして健康と生命の維持に必要不可欠な元素であり、チロキシン (Thyroxine)などの甲状腺ホルモンの構成成分で、細胞間での情報伝達(シグナル伝達)に働いている。物質代謝や成長・分化の促進などに働いている。オタマジャクシがカエルに変態するとき甲状腺ホルモンが働いている。

一方、沃素が過剰になると、ヒトでは甲状腺機能低下症、甲状腺腫、甲状腺中毒症などを起こす。陸上植物では、稲などの赤枯れ病(開田病)という生育障害を起こす。「土壌には数~数 10 mg/kg のヨウ素が含まれるが、土壌ヨウ素は水田のように土壌が還元的になるとヨウ化物イオンに還元されて土壌溶液に溶出する。そのため、ヨウ素濃度の高い土壌で栽培したイネは土壌から可溶化したヨウ素を多量吸収する。ヨウ素を多量吸収したイネは茎葉が赤褐色に変色して枯死する生育障害(赤枯れ病)を引き起こす。」(京都府立大学・生命環境科学研究科 山田秀和)土壌が還元的になる開田直後の水田でよく見られるので、開田病の異名がある。 どれ位から、過剰と云うのだろうか。動物、菌類、植物は、各々に適した多細胞体制を別々に獲得している。その時期はバラバラだが、現在よりも海水中ヨウ素濃度は高い点は共通している。獲得した多細胞体制は、現在よりも高い海水中ヨウ素濃度を前提にしている。だから、海中植物は薄くなったヨウ素を集めるし、陸上植物は吸収するだけで放棄する仕組みを持たない。だから開田と云う特殊な状況で多く摂取し生育障害がおきる。食物を寄せ集める従属栄養の動物でも、摂取したヨウ素を放棄・破棄する仕組みを持たない。例えばヒトでは食物に海草や魚介類など海産物が豊富にある日本列島に住む人々の中には、北海道での海岸性甲状腺腫患者の様に大量摂取し障害を起こす人がいる。日本では成人男女の栄養所要量は、130µg/日程度、耐容上限量は約2.2 mg。日本では推定一日摂取量は500µg〜3mgある。だから大量摂取し障害を起こす人がいる。しかし内陸国では海産物が不足しがちで、慢性的な沃素不足が起こっている。全地球的にはその人口が多い。ヨード欠乏症による甲状腺異常が起こりやすいので、食塩にヨウ素添加を義務付する政府が多い。

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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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原子力発電廃棄物の視点から  セシウムSc 原子力発電環境整備機構・NUMOのP⑰ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その17回目、。

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理論的には約9700種の、存在確認済の3000種の不安定核種は宇宙空間を漂う間に、または天体を作ってから、そうした不安定核種はそれぞれの半減期・寿命に応じて崩壊を繰り返して安定核、安定元素になる。約300ヶの安定元素になる。原子力発電の収率、核分裂生成物の発生確率、生成割合の視点から検討してみる。主な生成物の収率の表を、wikipediaより抜粋編集し示す。

収率03.jpg

生成する確率・収率の表は興味深い。生成物の筆頭にセシウム133が挙がっていて、フクシマ核災害で甚大な被曝、放射能汚染をもたらしたセシウム134がない。しかし、セシウム137が挙がっている。
セシウム133は陽子数55ヶの核の中で中性子78ヶで唯一の安定核である。天然に生成して存在している。ウランU-235の熱中性子核分裂生成物としては、直接の核分裂収率は7.9×10のマイナス7乗・マイクロの十分の一%と極々小さい。だが表では6.70%と筆頭で大きい。


質量数A=133の核分裂生成物でセシウムCs-133が唯一の安定核である。だから他のA=133の生成物がβ崩壊で壊変して到達する。陽子数・原子番号51のアンチモンSb-133(収率2.3%)の半減期2.5分でのβ崩壊、陽子数・原子番号52のテルルTe-133(収率4.2%)の半減期12.5分でのβ崩壊、陽子数・原子番号53のヨウ素I-133の半減期20.8日のβ崩壊、陽子数・原子番号54のキセノンXe-133の半減期5.25日でのβ崩壊で生成している。それらの累積合計で生成量は多くなる。


質量数A=134の核分裂生成物で安定核は、キセノンXe-134とバリウムBa-134・陽子数56ヶがある。他のフクシマ放出量.jpgA=134の生成物には、テルルTe-134(収率6.2%)、ヨウ素I-134(収率0.86%)、Sb-134アンチモンSb-133がある、β崩壊が安定核キセノンXe-134で打ち止めになる。セシウムSc-134は生成しない。Cs-133が原子炉内で飛び込んでくる中性子を捕獲してCs-134が出来る。また、更に中性子を捕獲しセシウムCs-135(半減期230万年)ができる。セシウムCs-134とCs-133両者の割合は中性子の放出の度合いにより変わるが、大よそ収率6.7%と試算されている。

セシウムCs-137は、極めて低い確率で起こる天然ウランの自発核分裂で生成し痕跡量が検出されていた。1945年広島・長崎への原子爆弾投下によって地球上に放出され、1940年代〜1960年代のアメリカ・ソ連の核弾頭の爆発実験、チェルノブイリ原子力発電所の核災害、東京電力フクシマ核災害で高濃度・大量に放出された。

質量数A=137の核分裂生成物で安定核は、バリウムBa-137だ。ウラン235の熱中性子核分裂において直接生成する場合の核分裂収率は、セシウム137は0.06 %に過ぎない。他の核分裂生成物、陽子数52ヶのテルルTe-137(収率0.39%、半減期2.5分)、ヨウ素I-137(収率2.6%、半減期24.5分)、キセノンXe-137(収率3.2%、半減期3.82分)が、この安定核バリウムBa-137に至る途中駅でセシウム137となる。そのため直接の収率と合わせた累積の核分裂収率は、6.2 %となる

このように、核分裂生成物を知れば判れば原子炉の中に溜まっている、ガラス固化体の中に封じ込められる放射能が判ると考えた。だが、それでは核分裂生成物が原子炉の中で中性子を捕獲して起きる核反応で生成するもの、CS-133+中性子捕獲⇒SC-134のような生成物は見落としてしまう。この点は、ヨウ素I-135(収率6.28%、半減期6.75時間)に付いた特記事項に関連している。「崩壊で生成するキセノン135は原子炉でもっとも主要な毒物質で10-50%が中性子獲得によりキセノン136になり、残りは半減期9.14hでセシウム135になる。」

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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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元素生成の視点と原子力発電廃棄物の視点から 原子力発電環境整備機構・NUMOのP⑯ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その16回目、。

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理論的には約9700種の、存在確認済の3000種の不安定核種は宇宙空間を漂う間に、または天体を作ってから、そうした不安定核種はそれぞれの半減期・寿命に応じて崩壊を繰り返して安定核、安定元素になる。約300ヶの安定元素になる。それを元素生成の視点と原子力発電廃棄物の視点から検討してみる。


ビッグバンから恒星中の熱核融合燃焼過程では安定核と、それより少し陽子過剰な陽子ドリップラインの内側の不安定核で、鉄・ニッケルまでの元素が合成されるが、これはハイゼルベルグの谷の左の絶壁から、陽子数26ヶの鉄Fe-56・安定核の最も深い処ところまでが表している。


それより重い元素は、元素生成ではs−過程と爆発的なr−過程などで作られる。
s−過程は恒星の中で時折発生する中性子を吸収した後にベータ崩壊、中性子が陽子と電子に分かれをして陽子数Zと核子数・質量A(Z+中性子数N)を増やしていく過程プロセスである。β崩壊の時間がありゆっくり進むのでslow-process(s-過程)と呼ばれる。
この過程は安定な核が中性子吸収をして核図表上は右側に寄り、ベータ崩壊核になる境目のところを進んでいく。ゆっくり進み、ベータ崩壊で核図表上は左上⇖方向に壊変し、安定核が生成する。陽子数Z=82の鉛以下でしか安定核は見つかっていない。陽子数・原子番号82を超えた核では、安定核はみつかっていない。
陽子数・原子番号83以上の生成は、別の過程プロセスに依ることになる。


原子力発電ウランU-235の核分裂エネルギーを利用する湯沸し発電では、U-235、U-233、Pu-239とU-238、Th-232に熱中性子を吸収させる。U-235・・原子番号・陽子数は92ヶ、中性子数は143ヶに中性子1ヶが入り込んで、複合核U-236を形成する。U-236、これが二つに分かれ(核分裂)、中性子を平均2.5ヶ分裂時に出し(即発性中性子)、エネルギーを出す。分裂片は二つで、陽子数は二つ合わせて92ヶ、中性子も合わせて141ヶだが、結合エネルギーの合計がU‐235、U-236より小さい。その差分のエネルギーが出てくる。そのエネルギーで湯沸して、その水蒸気で発電機タービンを廻し電気エネルギーを得る、発電する。

二つに核分裂し、生成する核・核分裂片を核図表で表す。図「熱中性子による235Uが核分裂したときの核分裂生成物」である。核分裂生成物のある陽子数、ある中性子数の原子核が、生成割合、生成する確率・収率を色で示している。収率の値の常用対数値を表しており、右側に出ている色グラフで示してある。赤色の十字で安定核種をプロットしてある。

核分裂生成物onuma12.jpg
収率03.jpg

この図から陽子数27~63の中性子ドリップライン方向に核分裂生成の核ができる。だから、崩壊・壊変はβ崩壊で核図表上で⇖方向に進むことになる。半減期、核の寿命は安定核に近傍、ベータ安定線に近いほど長くが、遠いほど短くなるのが傾向だ。様々な崩壊速度から核を、数秒から数ヶ月でほぼ崩壊しつくす「短寿命」、100年単位の「中寿命」、万年を超える「長寿命」と分けることがある。無意味である。

陽子数53ヶで中性子数82ヶの核ヨウ素I-135は半減期6.57時間でβ崩壊する。「短寿命」だ。出来る陽子数54ヶで中性子数81ヶの核キセノンXe-135も半減期9.12時間でβ崩壊する「短寿命」。それで出来る陽子数55ヶで中性子数80ヶの核セシウムCs-135の半減期は230万年。これは「長寿命」だ。Cs-135がβ崩壊し安定核のバリウムBa-135に壊変する。

核の廃棄物の寿命とかゴミ無害化への時間を考えるには、核分裂生成の核は短寿命、でも安定核にまでの時間は超長い場合など個々に検討しなければ。

そうした観点からは、生成する確率・収率の表は興味深い。生成物の筆頭にセシウム133が挙がっていて、フクシマ核災害で甚大な被曝、放射能汚染をもたらしたセシウム134がない。しかし、セシウム137が挙がっている。 続く


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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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陽子ドリップラインの実例 原子力発電環境整備機構・NUMOのP⑮ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その14回目、。

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理論的には約9700種の、存在確認済の3000種の不安定核種は宇宙空間を漂う間に、または天体を作ってから、そうした不安定核種はそれぞれの半減期・寿命に応じて崩壊を繰り返して安定核、安定元素になる。約300ヶの安定元素になる。幾つか見る、その4回目の補充、陽子ドリップラインの実例


Rbes06.jpg次に、中性子数N=48での安定核の陽子数が37から増えていく、陽子ドリップラインに向いた核の半減期・寿命を検討しよう。
1ヶ増え陽子数・原子番号38で中性子数N=48・質量数A=86のストロンチウムSr-86は安定核。
陽子数・原子番号39で中性子数N=48・質量数A=87のイットリウムY=87は、半減期3.33日で陽子が軌道電子を捕獲して中性子に変わったり、陽子が中性子と陽電子に分かれ陽電子が飛び出して中性子が残る陽電子崩壊(β+・ベータプラス崩壊)する。壊変したストロンチウムSr-87は安定核。

陽子数・原子番号40で中性子数N=48・質量数A=88はジルコニウムZr-88で、半減期83.4日で軌道電子捕獲で崩壊しイットリウムY=88に壊変。イットリウムY=88は半減期は106.65日で陽電子崩壊や軌道電子捕獲しストロンチウムSr-88に壊変。ストロンチウムSr-88は安定核で壊変打ち止め。


陽子数・原子番号41で中性子数N=48・質量数A=89は、ニオブNb-89で半減期約2時間 陽電子崩壊や軌道電子捕獲しジルコニウムZr-89に壊変し、半減期3.27日でイットリウムY=89の安定核に壊変。

陽子数・原子番号42で中性子数N=48・質量数A=90は、モリブデンMo-90で半減期約6時間で陽電子崩壊や軌道電子捕獲しニオブNb-90に、半減期14.6時間で再び陽電子崩壊や軌道電子捕獲しジルコニウムZr-90の安定核に壊変。

陽子数・原子番号43で中性子数N=48・質量数A=91は、テクネチウムTc-91で半減期3.14分で陽電子崩壊しモリブデンMo-91に、モリブデンMo-91は半減期約16分で陽電子崩壊しニオブNb-91に、そして半減期680年で陽電子崩壊や軌道電子捕獲しジルコニウムZr-91の安定核に壊変。

陽子数・原子番号44で中性子数N=48・質量数A=92は、ルテニウムRu-92で半減期3.65分で陽電子崩壊しテクネチウムTc-92
に、テクネチウムTc-92は半減期4.25分で陽電子崩壊しモリブデンMo-92に壊変。モリブデンMo-92は、半減期>190×10の18乗・兆×百万 年と云われ、二重陽電子崩壊してZ=40のジルコニウムZr-92に壊変。ジルコニウムZr-92は安定核。

陽子数・原子番号45で中性子数N=48・質量数A=93は、ロジウムRh-93で半減期11.9秒で陽電子崩壊しルテニウムRu-93へ、半減期59.7秒で陽電子崩壊しテクネチウムTc-93に、半減期2.75時間で陽電子崩壊し原子番号42のモリブデンMo-93に、半減期4000年で軌道電子捕獲しニオブNb-93に壊変。ニオブNb-93は安定核。


陽子数・原子番号46で中性子数N=48・質量数A=94は、パラジウムPd-94で半減期9秒で陽電子崩壊し原子番号45のロジウムRh-94に、半減期70.6秒で陽電子崩壊し原子番号44のルテニウムRu-94に、半減期51.8分で陽電子崩壊し原子番号43のテクネチウムTc-94に、、半減期293分で陽電子崩壊し原子番号42のモリブデンMo-94に壊変。モリブデンMo-94は安定核。

陽子数・原子番号47で中性子数N=48・質量数A=95は、銀Ag-95で半減期1.74秒で陽電子崩壊しパラジウムPd-95に、半減期10秒で陽電子崩壊し原子番号45のロジウムRh-95に、半減期5分で陽電子崩壊し原子番号44のルテニウムRu-95に、半減期1.6時間で陽電子崩壊し原子番号43のテクネチウムTc-95に、半減期20時間で陽電子崩壊し原子番号42のモリブデンMo-95に、モリブデンMo-95の安定核に壊変。

陽子数・原子番号48で中性子数N=48・質量数A=96は、カドミウムCd-96で半減期1秒で陽電子崩壊し銀Ag-96に、半減期4.3秒で陽電子崩壊し原子番号46のパラジウムPd-96に、半減期122秒で陽電子崩壊し原子番号45のロジウムRh-96に、半減期9.9分で陽電子崩壊し原子番号45のルテニウムRu-96の安定核に壊変。

陽子数・原子番号49で中性子数N=48・質量数A=97は、インジウムIn-97で半減期5ミリ秒との情報はあるが、壊変スタイル・先は不明。

陽子数・原子番号50で中性子数N=48・質量数A=98は、原子番号からはスズだが、存在が確認されてない。

このように、陽子数・原子番号37で中性子数N=48・質量数A=85を起点にした陽子ドリップラインに向いた中性子数は同じで、陽子数が増える核の変化は、12ヶが確認限界だ。原子番号49のインジウムIn-97が中性子数N=48の陽子ドリップラインらしい。同じ核を起点にした中性子ドロップラインへの変化が18ヶまで確認されているのに比べて幅が狭い。

半減期・寿命寿命は3つ増えたら日単位から時間単位に、6ヶ増えた原子番号43から分単位に、原子番号45で秒単位に、12ヶ増えた原子番号49でミリ秒単位と陽子ドリップラインに向かうほど半減期・寿命寿命は短くなる。この点は、中性子ドロップラインへ変化と同じ。

陽子数・原子番号82を超えた核では、安定核はみつかっていない。

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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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中性子ドリップラインの実例 原子力発電環境整備機構・NUMOのP⑭ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その14回目、。

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理論的には約9700種の、存在確認済の3000種の不安定核種は宇宙空間を漂う間に、または天体を作ってから、そうした不安定核種はそれぞれの半減期・寿命に応じて崩壊を繰り返して安定核、安定元素になる。約300ヶの安定元素になる。幾つか見る、その3回目の補充、中性子ドリップラインの実例


例えば、陽子数・原子番号37のルビジウムRbという銀白色の金属の元素がある。その約72%は中性子数48で質量数85のルビジウムRb-85の安定核種だが、約28%は中性子数50のルビジウムRb-87という放射能だ。半減期が、宇宙の推定137.99±0.21億歳年齢の3倍強の475億年で、β-崩壊でストロンチウムSr-87に壊変する。ストロンチウムSr-87は安定核だから、β-崩壊はここで打ち止め
この核は、陽子数・原子番号35で中性子数52ヶの臭素Br-87が半減期55.6秒でβ崩壊し陽子数・原子番号36で中性子数51ヶのクリプトンKr-87に壊変し、更に半減期1.27時間でβ崩壊して生成する。この生成過程を見ると、地球上では生成しないだろう。

Rbes05.jpg陽子数・原子番号37で安定核Rb-85の中性子数48ヶより多い核、中性子ドリップラインに向いた核の半減期・寿命の変化を見てみよう。1ヶ多いN=49・A=86は半減期18日でβ-崩壊しストロンチウムSr-86という安定核に。2ヶ多いN=50・A=87・Rb-87は半減期475億年でβ-崩壊しストロンチウムSr-87という安定核に。、


3ヶ多いRb-88は半減期17分β-崩壊し安定核のストロンチウムSr-88、
4ヶ多いRb-89は半減期15分でβ-崩壊しストロンチウムSr-89という放射能:半減期約50.5日に、
5ヶ多いRb-90は半減期158秒でβ-崩壊しストロンチウムSr-90という半減期約28.8年の放射能に。
6ヶ多いRb-91は半減期58秒、7ヶ多いRb-92は半減期4.5秒、
8ヶ多いRb-93は半減期5.8秒、9ヶ多いRb-94は半減期2.7秒、
10ヶ多いRb-95は半減期378ミリ・千分の一秒、
11ヶ多いRb-96は半減期203ミリ・千分の一秒、
12ヶ多いRb-97は半減期170ミリ秒、
13ヶ多いRb-98は半減期96ミリ秒、
14ヶ多いRb-99は半減期50ミリ秒、
15ヶ多いRb-100は半減期51ミリ秒、
16ヶ多いRb-101は半減期32ミリ秒、
17ヶ多いRb-102は半減期32ミリ秒、
18ヶ多いRb-103は半減期???と資料ではなっている。
図を見る限り陽子数・原子番号37の中性子ドリップラインは中性子数で90近くに、ルビジウムがあるならRb-127近くにある。発見されているのは約半分である。一般的に原子核のベータ崩壊寿命・半減期は、ベータ安定線から遠く離れるほど短くなると云われるが、その通りになっている。

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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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