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1934年に中性子を物質に照射実験で始まった人工放射能 原子力発電環境整備機構・NUMOのPR⑨ [使用済核燃料、再処理、廃棄]

原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会について何回かに分けて書いてみる。その9回目、。

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先回はrプロセス、Sプロセスと元素生成まで、45億年前の地球まで話が行ってしまった。話は「筋が通った推測があるのだろうか。」の検討が次だが、その前に今回は今現在、身の周りにある不安定核、放射能を整理してみる。1895年レントゲン博士のX線発見を皮切りに、放射線とそれを出す放射能が発見された。1911年にはキュリー夫人がラジウム、ポロニウムの二つの放射性物質・放射能を発見した。

1934年に中性子を物質に照射、ぶつける試験実験をエンリコ・フェルミらが遣り始めた。その時のウランに対する照射実験では、15秒、40秒、13分、100分の半減期を持った4種類の放射能が生じて検出されている。4種類の放射能は、超ウラン元素ではないかと推定された。核分裂が起きたのでは?中性子照射によりウランが軽い二つの元素に分離する核分裂を起こしたのではないかとイダ・タッケ(ノダック夫人[Noddack, Ida-Tacke](1896-1978)ドイツ)は指摘した。つまり、今日はアクチニド核種ACと呼ばれる元素グループの一部をなす超ウラン元素とウランが二つに分離した「核分裂生成物FP」とを作り出している。ヒトが人工的に放射能を造り始めた。人工放射能と呼ばれる。
量的には、原子番号92ウランU-235を核分裂させてエネルギーを爆発や湯沸かしの形で取り出すようになってからが、圧倒的に多い。取出しの装置を作る機器や道具が、中性子を浴び放射能と化した放射化生成物APも増えた。ヒトが作り出す核種、「人工放射能」と呼んでいる原子核種、放射線を出し化学的物理的性質が変わる不安定核が、あらわれ量的にも増えた。
これらの多くは半減期が数年から数十年。10半減期で1024分の一、20半減期で104万8576分の一、30半減期で約10.7億分の一に減量、減少する。だから多くは、数百年から数千年で半減期を数十回迎えている。ウランを補充、補完する核分裂用の物質として、プルトニウムが研究された。それでは、半減期2.41万年のプルトニウムPu-239や半減期37.3万年のプルトニウムPu-242があったが、一千万年経てば、これらでも数十億分の一に減量・減少して事実上地球では、消滅している。


仮に地球が出来た推定45.4億年前頃に「核分裂生成物FP」「アクチニド核種AC」「放射化生成物AP」と呼ばれている放射能・放射性物資が宇宙から飛来して地球に在ったとしても、、地球上に生命が現れる推定40億年前までの間・約5億年の間に消滅している。消滅放射性核種と呼ばれるわけだ。

それでは推定45.4億年歳の地球に以前からある放射能、人工放射能を除いて尚ある自然に天然にある放射能は、何処から来たのだろう。放射能・放射性物質だから、放射線を出し化学的物理的性質が変わり、その性質が消滅する。それができてから45.4億年も経った地球に在る。自然、天然の中にある。天然放射能、自然放射能と呼ばれるウランやラジウム、ラドンがあるのは何故か。なぜ消滅しないのか。
天然放射能・0603_image003.jpg

ひとつは、今現在に地球上で生成している放射能がある。
宇宙空間を飛び交う高エネルギーの陽子、アルファ粒子、リチウム、ベリリウム、ホウ素、鉄などの原子核からなる放射線の宇宙線が、上空の大気の原子と核反応して中性子などが生成する。生成した熱中性子を窒素N-14(原子番号7)が捕獲吸収し炭素14(原子番号6)が生成する。こうした放射能があるが、それだけでは種類や量を説明できない。

今は、元素生成論と結びついた説明がされている。先回出たrプロセス、Sプロセスと元素生成に結びついた説明が、天然放射能(自然放射能)に対してされている。 続く

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原子力発電環境整備機構・NUMOの、再処理ででる放射性廃棄物を地中に捨てる「地層処分」のPR説明会が7月29日に新潟市であった。参加申し込みをした。しかし、当日参加できず、ネットで公開されている「当日の資料 (映像資料)・「地層処分とは・・・?」はこちら https://www.numo.or.jp/pr-info/pr/video/#sec_01
(説明用資料)・『説明資料』(PDF形式:607KB)PDF https://www.numo.or.jp/taiwa/pdf/setsumei_taiwa2018.pdf」などを見ての感想。



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