SSブログ

塩ビ製の止水板はバラバラだ 地盤液状化問題⑬ [東電核災害の検証・新潟県技術委]

東電の液状化評価は、当初は地下20m以内で、問題を起こす地層・地盤は埋戻土層だけだった。その下の砂層は非液状という扱いだった。それが、規制委員会の確実に非液状の塊状泥岩で支持杭が打ち込まれている西山層までの地層・地盤を全部調べるよう評価するように求めた。それで、砂層は「地震の揺れが継続していく中で、剛性が低下していく」性質を強く持つ砂層とそれほど低下しない砂層に分かれている事が見いだされた。それを考慮して評価した結果、荒浜側の南側は防潮堤はコンクリ基礎から5mほど杭が改良された地盤に突き刺さり、その改良地盤ごと地表に顔を出した状態になる。防潮堤の総延長は約1000m、その間に杭が891本打たれている。杭が、海側、中央部、山側の3本一組として、297組が約3m間隔である。地震で垂直・水平方向の支えを無くしブロック毎に動く様になっている。そのようにした本震に続いて、余震が来る。津波が襲う。

余震の揺れで前後、東西方向には、大まかには荒浜南側(1~2号機前)では海側西側に地下水位よりも低く約4m沈下して沈下溝ができていて山側東側に沈下約1.5mだから海・西側へ動くだろうし、北(3~4号機前)では沈下量比較で逆だから山・東側に動くだろう。南北・左右で沈下量が違っている。そのグラフは、2段3段に分かれてはいない。うねっている。揺れの南北・左右方向で南西側
に大きく傾くブロックや北東側に傾く物など様々に方向に傾く量も色々に約90ブロックは分かれる。
その結果間に設置してある止水板は、止水の役を果たせるだろうか。20㎝も間ができるようだと、幅が25㎝の塩ビ製止水版は簡単に破砕されるだろう。土、砂、砂利の混合物にアスファルトやタールなどの瀝青材料を加えた目地材も、ボロボロに破片に分かれてしまうだろう。東電の評価では「大きい変位がかかった場合には、現状のブロック間の止水、止水のゴムを入れているんですけれども、それでは多分、十分な止水性能は保てなくなるだろうと、そういう状態だというふうに現状は整理をしてございます。」(松本マネジャ、議事録13頁)
防潮堤本体が止水性能が保てなくなる。本体だけではなさそうである。防潮堤の下部を貫いて、冷却用海水の取水と温まった海水の排水の用水路がある。それらも役に立たなくなりそうだ。

事業者ヒアリング、平成多分2016平成28年3月の資料 https://www.nsr.go.jp/data/000142648.pdf より図を抜き出す
事業者ヒア資料000142648-001b4-S.jpg

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント