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KK原発の原子力防災/学習権の蹂躙 [柏崎刈羽原発の防災計画]

東京電力の柏崎刈羽原発(㏍原発)、事故時の住民避難計画を評価してみる。
子供の人権(学習権)の保障
 県の想定する避難所は(1)小学校、中学校、高校の体育館(2)総合体育館等体育館(3)その他になっている。各市町村で洪水などに予め策定した避難所の集約したものと思われる。新潟市は学校では「避難可能な場所のうち、施設の管理に必要な事務室等は原則として含めない。体育館、教室、集会室、会議室などをあてる。」として収容人数を割り出し避難所を設定している。また、公民館や保育園、幼稚園を新潟市は避難所に設定してhinann_s01.jpgいる。しかしこれらは、県の想定するKK原発の避難所から外されている。

 小中学校に通う学童・生徒はその地区で地域に暮らしている。学童生徒≒被災者≒住民である。彼らが避難しなければならない場合は、学校も休校だから体育館、教室、集会室、会議室などを避難所に充てても教育にさほどの支障はないだろう。保育園、幼稚園も同様に考えられる。公民館や老人憩の家などもそうした施設を利用する人はその地区の住民が多く、利用者≒被災者だから同様と見られる。しかし、KK原発事故による避難長岡市民とは別に新潟市民の生活は有る。幼稚園や保育園で過ごす保育される日々はある。県は保育園や幼稚園を避難先にはカウントしていない。学童・生徒にも小学校、中学校、高校に登校し学びクラブ活動する日々を送る権利(人権)はある、新潟市民にあるし避難長岡市民にもある。そうした
学校施設は、避難所に転用せず教育の権利(学習権)を新潟市民に避難民に保障するべきである。


 避難の期間は3か月以上に及ぶ。「地表面から放射線、再浮遊した放射性物質の吸入、不注意な経口摂取による被ばく影響を防止するため、」に「地上1m で計測した空間放射線量率で20μ㏜/h、年で表すと175.2mSv」以上の地域は1週間以内に避難(一時転移)。想定されている放出放射能のうち希ガスは残留しない。地表面に残らず再浮遊もしない。ヨウ素とセシウムが残留(沈着、付着)するし再浮遊もする。
 ヨウ素(I-131)の半減期は約8日、10回の半減期で1024分の1023は放射線を出して崩壊する。3か月≒90日後には11回の半減期を過ぎているから千分の一以下になっている。3か月後の空間放射線量率はセシウムが左右するが、その間は避難(一時移転)になる。これだけの期間、受け入れた市町村、地区の学童・生徒、避難した学童・生徒の十全な教育を受ける権利(学習権)の蹂躙を予定した避難計画は、重大な人権侵害の計画でもある。

日本国憲法 第二十六条
 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

それは避けなければならない。それは、県の想定する避難所から(1)の小学校、中学校、高校の体育館を除くことである。(2)総合体育館等体育館(3)その他だけにする。それで試算すると県内では避難・受入なのは約4万6千人(佐渡市を除く)。約40万4千人の避難先は県外に求めざるを得ない。
 県は「避難先については、災害の態様によっては県内だけでは避難施設の十分な確保が困難な場合に備えて、今後、近隣県への避難について調整」(原子力災害に備えた新潟県広域避難の行動指針 Ver.1 H26.3 月)としている。避難民を家畜扱いせず憲法に従い人権を考慮するなら、県内で避難先施設の十分な確保は困難なのだから、近隣県への避難について調整を直ぐにでも開始すべきだ。


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