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四電・伊方原発パブコメ201506、① [核のガバナンス・パブコメ]

避難計画など全般 2015/06/18/05
今回のパブコメは四国電力株式会社伊方発電所(以下四電・伊方原発と記す)の発電用原子炉設置変更許可申請書(3号原子炉施設の変更)に関する審査の適否を対象にしている。しかし、より上位の目的の原子力規制委員会の活動、事務として適切なものであるかも明示されていないがコメントの対象となる。すなわち原子力規制委員会設置法第3条「・・・国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全・・・」との規定に照らしてのコメントである。
 その点では今回は片肺飛行である。今回のパブコメでは「科学的・技術的意見」のみ募集としているが、防災対策なども含めた「社会的」意見を募集すべきである。原発の稼働については、広く市民の合意形成が必要である。住民は直接の利害関係者である。防災対策、避難計画は生命、健康及び財産の保護に非常に重要である。原子力安全確保の深層防護の観点からも防災対策、避難計画の安全確保での重要性は明らかで、当然パブコメの対象に含まれる。合意形成の点からも、意見募集を行い、原子力規制員会の事務に意見が反映されなければならない。すなわち、パブコメ、公聴会や周辺自治体の意見を聞く機会を設け地元住民、国民の意見を聞くべきである。

防災・避難計画は未だでき上がっているとはいえない。大地震・大津波、大雪、豪雨、台風などの自然災害と重なれば、避難すること自体が危険であり命がけとなる。たとえば、佐多岬の人びとは海上へ避難しなければならない。このようなインフラの実情に照らし合わせれば、物理的に有効な避難ができるかが疑わしい。災害弱者が取り残される危険が予測されている。四電・伊方原発が災害避難者を含め佐多岬の人びとが避難できる時間、事故時に放射能を放出をしない性能があるか、無いのかが審査書では明らかではない。

避難指示は、重大事故の進展状況を判断して適切かつタイムリーに発せられなければならない。原発の運転状況・放射性物質拡散予想・避難指示を統括する責任を原子力規制委員会は、放射性物質拡散予想に緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDIネットワークシステム)を今後使用しないという決定で放棄した。四電・伊方原発は佐多岬の付け根に立地し、佐多岬の人々の避難に放射性物質拡散の開始時刻予想や拡散方向などの地理的予測情報は特に重要である。原子力規制委員会はそうした情報を出す、発信する責任を放棄し、六本木のビルの椅子に座っていることにしたのであるから、原因者となる四国電力が負うより他にない。その点も発電用原子炉設置変更許可申請書(3号原子炉施設の変更)に関する審査書や審査では不明である。

審査をやり直すべきである。

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