SSブログ

川内原発パブコメ(1) 大飯原発3、4号機運転差止請求事件判決の考えに沿って基準地震動の最大加速度を1700ガルにして再審査すべきである [核のガバナンス・パブコメ]

Ⅳ-3 重大事故等対処施設に対する共通の要求事項の「Ⅳ-3.2 地震による損傷の防止(第39条関係)」について

意見の要旨 ここでは、重大事故等対処施設が基準地震動などの地震力で必要な機能が損傷しない事を審査している。しかし、本年5月の大飯原発3、4号機運転差止請求事件判決(以下大飯判決)の考えに沿って「既往最大の震度」の地震力で審査すべきである。日本の原発敷地の地盤で観測された既往最大の加速度は、1699ガルである。基準地震動の最大加速度を1700ガルにして再審査すべきである。

意見

津波の審査(Ⅳ-3.3)では、基準津波の設定で最大既往は用いられている。だから、重大事故等対処施設の耐震性の審査で既往最大を用いることが妥当か否かが問題になる。

大飯判決では基準地震動の限界を指摘している。
「日本列島は太平洋プレート、オホーツクプレート、ユーラシアプレート及びフィリピンプレートの4つのプレートの境目に位置しており、全世界の地震の1割が狭い我が国の国土で発生する。この地震大国日本において、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しないというのは根拠のない楽観的見通しにしかすぎない」

「この理論上の数値計算の正当性、正確性について論じるより、現に、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後10年足らずの問に到来しているという事実を重視すべきは当然である。地震の想定に関しこのような誤りが重ねられてしまった理由については、今後学術的に解決すべきものであって、当裁判所が立ち入って判断する必要のない事柄である。これらの事例はいずれも地震という自然の前における人間の能力の限界を示すものというしかない。本件原発の地震想定が基本的には上記4つの原発におけるのと同様、過去における地震の記録と周辺の活断層の調査分析という手法に基づきなされたにもかかわらず、被告の本件原発の地震想定だけが信頼に値するという根拠は見い出せない。」

「我が国の地震学会においてこのような規模の地震の発生を一度も予知できていないことは公知の事実である。地震は地下深くで起こる現象であるから、その発生の機序の分析は仮説や推測に依拠せざるを得ないのであって、仮説の立論や検証も実験という手法がとれない以上過去のデータに頼らざるを得ない。確かに地震は太古の昔から存在し、繰り返し発生している現象ではあるがその発生頻度は必ずしも高いものではない上に、正確な記録は近時のものに限られることからすると、頼るべき過去のデータは極めて限られたものにならざるをえない。したがって、大飯原発には1260ガルを超える地震は来ないとの確実な科学的根拠に基づく想定は本来的に不可能である。(中略)この既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく近時の我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は大飯原発に到来する危険がある。」

地震に関する学問、科学にこうした限界がある以上「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資するため、原子力利用における安全の確保を図ることを任務とする。」(原子力規制委員会設置法、第3条)である原子力規制員会は、保守的に既往最大を用いて、重大事故等対処施設の耐震性を審査すべきである。

「基準地震動及び耐震設計方針に係る審査ガイド」では、2007年の中越沖地震で柏崎刈羽原発1号機地下の岩盤での観測が抜けている。この岩盤では東京電力の推計で1699ガルが観測されている。この観測値が日本の原発地盤で観測されている既往最大の最大加速度である。これを用いて再審査すべきである。


nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

Heawbacle

Levitra Pour Femme https://acialisd.com/ - Cialis performance anxiety cialis <a href=https://acialisd.com/#>п»їcialis</a> Female Viagra Sale
by Heawbacle (2020-06-27 08:47) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0