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福島など高汚染の疑われる地域では、青刈り。そして除染へ [放射能検査と摘発、食品、水]

8/8の原発統合対策本部の記者会見で、
稲の作付け制限は土壌でセシウム5000Bq/kgの作付け制限は20km圏内と計画的避難区域、緊急時避難準備区域が対象と判明しました。
第2ドイツテレビ・ZDF(公共放送局)の「原発から80キロ以上離れた福島市で、土壌で制限を超えた35000Bq/kgの水田で作付けされている。どういうことか?」との質問に答えたものです。
35000、上限の7倍の水田に今、青々と稲があって、これから開花、登熟、収穫を迎えようとしています。
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4/8に政府の原子力災害対策本が出した通達では、避難地域及び家屋避難地域に加え水田土壌のセシウム濃度からみて生産した米(玄米)が食品衛生法上の暫定規制値を超える可能性の高い地域(5000 Bq/kg以上)という方針が示されました。新聞等で報道され、国民は5000 Bq/kg以上の水田では田植えがないのだと受け取りました。細野原発相も、当初はその旨答えていました。しかし、そうではなかったのです。細野原発相は退席前に事務方から回ってきたメモを読み上げました。

農水省のHPでは、
「稲の作付けに関する考え」でこの4/8付けの通達が示されています。
もう一つ、「稲の作付制限地域の設定について」という4/22付プレスリリースが示されています。
この4/22付では
「土壌の調査結果などを踏まえつつ、福島県と協議した結果、本日、原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)から、福島県に対し、避難区域、計画的避難区域及び緊急時避難準備区域における稲の作付制限を指示しました。」とあります。

農水省の土壌上限値5000 Bq/kgは、面積単位のBq/m2の変換すると、土を表面から5cm取る文科省の測定法の値では50倍、農水省の測定法は表土から15cmとるので150倍くらいするそうです。Bq/m2→μSv/hへの変換は282000で割ります。それで農水省の5000 Bq/kgは2.66μSv/hで年間では約24 mSvです。福島県の20mSv以上で設定される避難地域の一部でも稲作が可能となります。逆に、それ以外の地域はすべて作付け可能となります。

これが机上の空論なのは、4/22の避難地域の設定の後も、各地でホットスポットがみつかり、避難が行われていることから判ります。家屋付近が20mSv以上なら、田でもホットスポットあるはずです。それが今回、ZDFの質問になったのです。

こうなれば、青刈りしかないとおもいます。
おコメになってしまうと、現状は全数検査は無理ですから、消費者は福島産というだけで買わない。余ったおコメが混米に使われる。偽装産地の安価なお米の原料となり、国産米全体が消費されなくなる可能性が大きいから、収穫せずに青刈りしかないと思います。もちろん所得補償は不可欠です。そして、来年の田植え前に、精密な汚染マップ・汚染調査とそれに基づく除染について生産者と話し合いを行い、来年の作付けに備える時期ではないでしょうか。


タグ:放射能汚染
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