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広島の少雨地域と3.11被爆地 めも原爆被曝者手帳㉘ [原爆被爆者援護法]

広島原爆の放射性セシウム137の量と沈着量
広島原爆の爆発力が 16kton であったとすると、その際の核分裂数は2.3×10の24乗個、核分裂生成物FPは2×2.3×10の24乗個と計算できる。したがって、生成したセシウム137 の数は1.4×10の23乗=1.4E+23=(1.4E+15)×E+8個となる。セシウム137 は半減期30.07 年でβ崩壊する(つまり、セシウム137 原子核が1秒間に崩壊する確率は7.3E-10)ので、広島原爆爆発によってセシウム137 は、(1.4E+23)×(7.3E-10)=1.1E+14Bq・ベクレルと計算できる。

モスクワにあるBFMBC(Burnasyan Federal Medical Biophysical Cente)のEvgeniya Granovskaya の報告によると、広島原爆の核分裂で生じた放射能の0.5-0.6%が30km圏内に降下し、残りはそれより遠距離に到達しその一部は地球全体のグローバルフォールアウトとなったと考えられる。詳細に見れば、ガス状の放射能は地上に沈着しないし、揮発性(volatile)と難融性(refractory)でも沈着挙動が異なってくる。こうした効果は「フラクショネーション(fractionation、分画)」と呼ばれ、放射能の沈着を詳細に考える際に重要になる。しかし、ここでは概略的に便法的に「放射能がみんな同じように挙動した」と仮定する。30km圏内に1.1E+14×5E-3=5.5E+11Bqが降下したと考えられる。

3.11福島核災害
3.11福島核災害では、3/11~4/5までの大気中へのセシウム 137 放出量は 1.3E+16Bq といわれている。総放出量でE+2・100くらいの違いがある。3.11福島核災害では、その大半が海上に流れたといわれている。人が居住する陸上には2.4E+15Bqとされている。広島原爆の30km圏内沈着量に比し、E+4・一万位多い。

核分裂生成物FPの沈着に量的違いがあるだけでなく、「フラクショネーション(fractionation、分画)」も違う。3.11福島核災害では難融性(refractory)のストロンチウムなどの放射能の3/11~4/5までの大気中への放出割合は、小さい。

このように沈着に量的質的に違いがある。3.11福島核災害での沈着の様相は、㈠低い高度で浮遊する核分裂生成物FPの放射性微粒子が⑵雨で湿性沈着、地表付近まで降下して浮遊し乾いた状態での乾性沈着が並存している。それで被爆している。広島の少雨地域、宇多研究や増田研究での小雨地域は、湿性沈着と乾性沈着が並存した状態ではなかったか。少雨地域での健康被害はどうであろうか。?

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