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福島第一原発1、3号機での水位30センチ以上低下、続報③、公表資料から地震 [東電核災害の検証]

福島第一原発1号機 原子炉格納容器の圧力低下

東京電力は2月13日の震度6弱の地震の後に、福島第一原発の事故炉1、3号機で原子炉格納容器内の水位が30センチ以上低下し、1日数センチのペースで続いていると19日に発表した。1~3号機では10年前に起きたメルトダウン(炉心溶融)での、鋼製格納容器に複数の損傷を確認されている。炉内にはメルトダウン(炉心溶融)で溶け落ちた核燃料(デブリ)が分散して残っており、冷却の注水を継続している。
また、水素爆発の危険性を下げるために格納容器に窒素を常時入れてる。
21日午後6時ごろ、1号機の圧力が通常より低くなった。1.2キロパスカル[ゲージ圧](天気予報なら1025ヘクトパスカル。)から、0.90キロパスカル(1022ヘクトパスカル。)に下がった。

規制委、第88回特定原子力施設監視・評価検討会(2021年02月22日(月)) の公開資料3で追加 
【地震の状況】
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発生日時:2月13日午後11時8分
6号機設置の地震計 加速度:(水平)235.1ガル(垂直)116.5ガル
原子力警戒態勢発令時刻:2月13日午後11時23分
《 地表面における重力の加速度は、正確に 9.80665 m/s2 = 980.665 ガル・Gal 》
会議映像 https://www.youtube.com/watch?v=rpWMysJeKyg の7分か公開しる、公開資料3「2月13日の地震対応状況について」の東電説明があり、質疑応答が61分頃まである。
東電福島第一原発には、6機の原子炉があり、3.11には号機毎に地震計が設置され、観測された地震加速度・地震大きさは次のようになっている。表を見ると6号機は、1号機、2号機、3号機に比べ地盤・基礎版上の加速度・地震の揺れ方が、東西方向、南北方向、上下動の何れも小さい、緩やかである。
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加速度110516縮、.jpg
3.11の襲来津波などで、1~4号機の地震計が役に立たなくなった。東日本大震・東北地方太平洋沖地震並みの余震や誘発地震が警告されている。それで、メルトダウンした号機の地震動の観測、地震計の設置が必要と規制委員らが一昨年に指摘し、追加設置を勧告した。それで2020年3月に3号機の1階と5階にそれぞれ地震計を設置したと委員会に東電は報告。委員らは、その追加設置地震計の観測データは、どうした?と東電を問い質した。 
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福島第一原発1、3号機での水位30センチ以上低下、続報⓶、原子力規制委、第88回特定原子力施設監視・評価検討会(02月22日(月))の公表資料 [東電核災害の検証]

福島第一原発1号機 原子炉格納容器の圧力低下

東京電力は2月13日の震度6弱の地震の後に、福島第一原発の事故炉1、3号機で原子炉格納容器内の水位が30センチ以上低下し、1日数センチのペースで続いていると19日に発表した。1~3号機では10年前に起きたメルトダウン(炉心溶融)での、鋼製格納容器に複数の損傷を確認されている。炉内にはメルトダウン(炉心溶融)で溶け落ちた核燃料(デブリ)が分散して残っており、冷却の注水を継続している。
また、水素爆発の危険性を下げるために格納容器に窒素を常時入れてる。
21日午後6時ごろ、1号機の圧力が通常より低くなった。1.2キロパスカル[ゲージ圧](天気予報なら1025ヘクトパスカル。)から、0.90キロパスカル(1022ヘクトパスカル。)に下がった。

規制委、第88回特定原子力施設監視・評価検討会(2021令和3年02月22日(月)) の公開資料で追加
2月13日の地震対応状況について[東京電力]p24-sin-.jpg
資料3 2月13日の地震対応状況について[東京電力]p23-下部-.jpg
2月13日の地震後の点検では,原子炉注水設備のパラメータおよび目視点検においては異常は確認されておらず,原子炉への注水は適切に行われていることを確認
5日後の2021年2月18日,1号機の原子炉格納容器水位計の指示値に低下を確認
原子炉格納容器水位低下の要因として,2月13日23時8分の地震による原子炉格納容器損傷部の状況変化が考えられることから,引き続き,パラメータを注視して監視
原子炉格納容器水位低下に対する今後の対応は,水位計L2を下回った時点で (L2は標高5664ミリ、格納容器底部は4744ミリだから920ミリの水深)
注水量増加(現在約3.0m3/hを約4.0m3/hに増加, 1,3号機で同様)させるとともに,
注水量増加に伴う水処理量などの水処理運用に対する短期・中長期の影響を評価していく
虹屋オヤジのコメント
1号機では、破れている真空破壊ラインベローズ管が見つかっている(上図)。そのベローズ管はベント管につながっている。その部位より水面が下がれば、窒素ガスなどはベント管[→]ベローズ管[→]破損口を経て原子炉建屋の内のサプレッションプールのある圧力抑制室に漏えいする事になる。当然に圧力低下がおきる。

以前からベローズ管の破損はあるから、これ以外の漏水口がベローズ管とベント管接合部より下に新たに出来たのだろう。
資料3 2月13日の地震対応状況について[東京電力]p30-b-.jpg
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福島第一原発1、3号機での水位30センチ以上低下、続報①、福島第一原発1号機 原子炉格納容器の圧力低下気体漏れ[訂正版] [東電核災害の検証]

原子炉格納容器の水位30-AMybso.jpg

福島第一原発1号機 原子炉格納容器の圧力低下

福島第一原子力発電所 1,3号機原子炉格納容器(PCV)の水位低下について(続報)
2021年02月21日 東京電力ホールディングス株式会社

福島第一原子力発電所 1,3号機原子炉格納容器(PCV)の水位低下について(続報).jpg
虹屋オヤジの要約
2月21日午後5時58分、1号機の原子炉格納容器内の圧力が低下し、1.21キロパスカル[ゲージ圧](2月21日午後5時28分時点)から0.90キロパスカルになったことを確認しました。
《虹屋オヤジの注。
標準大気圧は、ゲージ圧表示ではゼロ0 。絶対圧表示なら101.325キロパスカルで、1013.25ヘクトパスカルで天気予報では用いられ、昔馴染みのミリバールでは1013.25mbar。1.21キロパスカル[ゲージ圧]は天気予報なら1025ヘクトパスカルで、0.90キロパスカルは1022ヘクトパスカル。
この圧力低下については、2月18日に確認された1号機の原子炉格納容器内における水位低下の影響によるものと考えております。
原子炉格納容器温度、原子炉圧力容器底部温度、原子炉格納容器ガス管理システムの放射能濃度などのパラメータ、敷地境界モニタリングポストおよびダストモニタ、構内ダストモニタ等に有意な変動はなく
NHK報道より
福島第一原発では、水素爆発の危険性を下げるために格納容器に窒素を常時入れてる。
21日午後6時ごろ、1号機の圧力が通常より低くなった。
虹屋オヤジの意見
ガス管理システムでフィルターを通して格納容器内から汚れた気体を引いているけど、そこ以外から抜けているということで全く良いことではない。ただ、圧力が下がるという事は漏洩箇所1箇所の高さレベルは把握が出来たはずで、そのレベル周りの配管を確認してるのかな?
水位の変化が発表されてない。水位が21日発表のまま続いているならば、13日地震後に新たに出来た漏洩個所はまだある事になる。より低いところに、まだ漏えい個所があれば、水位低下は続く。高濃度の汚染水も増え続け、タンクの容量を超える日が早まる。

原子力規制庁、第88回特定原子力施設監視・評価検討会(2021令和3年02月22日(月))の公表資料で扱っているので、次回取り上げよう。

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2020令和2年度第8回、新潟県原発の安全管理・技術委員会③「概要(東電社員のIDカード不正使用)」 [新潟県原発の安全管理に関する技術委員会]

2020令和2年度第8回、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会が2021令和3年2月12日にあった。

議論と配付資料に関して
その③
東電の出した社員の不正入室・入域の資料は、2月8日の第54回原子力規制委員会 臨時会議で下された・出された暫定評価を受け入れる旨の2月9日付の東電回答である。
委員会は、この第54回臨時会を「非公開で開催すること、また、本日の資料のうち公開可能なものは、原子力規制委員会ホームページで公開する」としている。その公開された資料に「参考資料 ・・・事項概要(社員によるIDカード不正使用)」がある
000342384参考資料 事項概要(社員によるIDカード不正使用);.jpg
虹屋オヤジの要約
発電所の中央制御室勤務の社員Aは、出勤した2020令和2年9月 20日(日)朝、社員専用の更衣室内の自己の個人ロッカーに保管していたIDカードが見つからなかった。防護管理グループ等への紛失の報告をせず、勤務日でないと知っていた中央制御室勤務の同僚・社員Bのロッカーから社員BのIDカードを持ち出した。
周辺防護区域出入口での委託警備員からの氏名確認に対し、社員Aは社員Bの氏名を申告した。委託警備員は社員Aの申告に対し、IDカードと社員Aの顔を複数回見比べ、疑念を抱いた。そして周辺防護区域への入域を許可した。
防護区域出入口では、認証が複数回エラーとなり、社員警備員Cが、エラー警報を受信した。社員警備員Cは、モニター越しに、登録顔写真を見比べるなどし、相違に疑念を抱いた。身分確認をせず、Cは当該人物が社員Bであると認識し、周辺防護区域側の出入口扉を開いた。
社員警備員Cは、委託警備員に対し、社員Bを名乗る社員Aの識別情報を社員BのIDカードに登録するよう指示し、その指示通りに行われた。なお、当時、柏崎刈羽原子力発電所には、識別情報エラー発生に伴う登録に関する規定はなかった。
社員Aは、社員BのIDカードを使用して周辺防護区域出入口扉を通過した。その過程で、社員Aの顔に見覚えのあった別の委託警備員が違和感から声を掛けたが、社員Aは社員Bの氏名を名乗った。
これらの不正により、社員Aは中央制御室まで入域した。
同日の夜、社員Aは個人ロッカーの奥に落ちていた自己のIDカードを発見した。社員BのIDカードは社員Bのロッカーに戻した。
翌9月21日朝、社員Bが中央制御室勤務のため防護区域に入域しようとしたところ、IDカードがエラーとなった。社員警備員Cが、一日後の再発生を不審に思い、社員Bから事情聴取し、社員Aの一連の行為が発覚する。
同日(9月21日)、柏崎刈羽原子力発電所防護管理グループは、原子力規制庁(本庁核セキュリティ部門)に報告した。
虹屋オヤジの県・事務局に要望すること。
⑴ 東電に、誤りや追加したい情報の有無を確認して欲しい。
⑵ 9月21日に社員Bから事情聴取した大まかな時刻、その時には社員Aは勤務していたのか、社員Aの一連の行為が発覚した時刻、原子力規制庁に報告した時刻を、東京電力に尋ねて欲しい。
以上を新潟県、防災局 原子力安全対策課>原子力安全対策係に問い合わせメールを21日11時頃、送った。
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福島第一原発1、3号機で、2021/02/13の震度6弱の地震後に原子炉格納容器の水位30センチ以上低下 [東電核災害の検証]

原子炉格納容器の水位30-AMybso.jpg
東京電力は2月13日の震度6弱の地震の後に、福島第一原発の事故炉1、3号機で原子炉格納容器内の水位が30センチ以上低下し、1日数センチのペースで続いていると19日に発表した。
1~3号機では10年前に起きたメルトダウン(炉心溶融)での、鋼製格納容器に複数の損傷を確認されている。炉内にはメルトダウン(炉心溶融)で溶け落ちた核燃料(デブリ)が分散して残っており、冷却の注水を継続している。

デブリなどに触れた水は、崩壊熱を採り・冷却し、熔融核燃料・デブリから放射能も吸収・汚染され、格納容器に生じた複数の損傷から、原子炉建屋へ出る。

2月13日の地震の前は、1時間3トンの注水量で、底部から1号機の水位1.9メートル、3号機水位は6.3メートルで安定していた。1時間3トンは原子炉建屋の漏れ出ていたとみられる。

原子炉建屋には地下水が流れ込んでいる。3.11前には電動ポンプで汲み出していた。その地下水と建屋内で格納容器からの放射能汚染水が混ざり大量の放射能汚染水が生じる。

その建屋発生汚染水が混じる。その混合汚染水から、小種類の放射能を除いて、現在、貯蔵タンクに入れている。

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18日23時・午後11時ごろ、運転員が1号機の格納容器内の温度計の一部で測定温度の低下に気付いた。デブリから崩壊熱を吸収し温度が上がった水に温度計が浸かっていないと東電は判断し、水位低下と結論付けた。過去のデータを調べたところ、1号機は15日ごろから、3号機は17日以降、原子炉格納容器温度計の一部に低下傾向がみられた。温度計の位置から、1号機で40~70センチ、3号機で約30センチ低下したとみられる。


原子炉圧力容器底部温度や格納容器ガス管理システムの放射能、敷地境界のモニタリングポストなどに有意な変動はなく、外部への影響はないと東電は判断している。水位の低下幅について、昨年実施した注水停止の試験で低下した量と変わらないと東電は説明している。


格納容器から建屋への漏水口の位置・高さまで、1日数センチのペースで水位低下は続くだろうから、低下幅は未知の領域になる。デブリの上に在るだろう原子炉圧力容器の底部温度が上昇するなど有意な変動があったら、どうするのだろう。?必要に応じて注水量を増やすなどの対策を取ると東電はしている。


注水量が増えると放射能汚染水も増加する。貯蔵タンクは??


原子炉格納容器の水位30-82076d7_01.jpg
19日までの共同通信のインタビューで原子力規制委員会の更田豊志委員長は、福島第一原発の廃炉作業は「大きなリスクと呼べるものがあまりないところまで来た」と評価している。19日の東電発表では、3.11の余震の震度6弱の地震で格納容器に、新たな漏水口が生じている。それでも、「大きなリスクと呼べるものがあまりない」のだろうか。

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