流砂=その②ーヘニング・マンケル/著 -- 東京創元社 -- 2016.10 [放射能検査と摘発、食品、水]
流砂 原タイトル:Kvicksand
ヘニング・マンケル /著
柳沢 由実子 /訳
出版者 東京創元社
新潟市図書館収蔵 中央・ホンポート館 1階文学 /949.8/マン/
ヘニング・マンケル /著
柳沢 由実子 /訳
出版者 東京創元社
新潟市図書館収蔵 中央・ホンポート館 1階文学 /949.8/マン/
内容紹介
2 意に反して影の世界に引き込まれる子どもたち より抜粋
29 闇に光る歯 《》は他書からの補遺
2 意に反して影の世界に引き込まれる子どもたち より抜粋
29 闇に光る歯 《》は他書からの補遺
その続き
プルトニウムファイルのp40、41より
『ニューヨークのセオドア・ブラムという口腔外科医が何かがおしいと気付く。1914年、時計の文字盤に夜光塗料を塗っていた若い女性が診察に来て、歯の治療のあと顎がなんだかおかしいという。口を開けさせたブラムは、見たこともない光景を目にする。ブラム歯医者は、あごの骨がボロボロになってしまった患者がいる、原因は時計の針に夜光塗料を塗る彼女の仕事にあるのではないかという疑い・所見「患者の顎は放射線にやられた、というよりも蹂躙されたのだ。」を医学雑誌に書き、この疾患を「ラジウム顎」と名付けた。その報告がニュージャージー州のオレンジの監察医ハリソン・マートランドの目にとまる。かねがねオレンジでも、若い女性が原因不明の病気で死んでいた。』『マートランドが最初に見た35歳の女性は、急進性の貧血に苦しんでいた。文字盤塗装の仕事は6年前に始め、体調はいたってよかったのに1925年、体に挫傷のようなものが現れた。間もなく歯ぐきの出血が始まり、口蓋と喉の組織がくずれた。マートランドはラジウムが犯人だと確信する。体にガイガーカウンターを近づけたらガリガリ言った。死の間ぎわ、ゴム管に吐かせた息を分析したらラドンガスが見つかる。』
ラドンRnはラジウムがアルファα放射線を出して崩壊して出来る核種・娘核種である。α線の大半は塗料成分に吸収され、そのエネルギーで直ぐに蛍光を発光する。Uウラン238からUウラン234やThトリウム230を経てRaラジウム226が壊変で生成する。それがアルファα線を出してRnラドン222に壊変する。Rnラドン222は、半減期3.823日でラドン同位体34種類で最も長い。化学的には気体・ガスの希ガス類であり、水≒血液へのラドンの溶解度は他の貴ガスのキセノンの約2倍、クリプトンの約4倍、アルゴンの約8倍、ネオンやヘリウムの約20倍である。
Raラジウム226は化学的には周期表でIIa族のアルカリ土類金属で、同族元素にはMgマグネシウムやCaカルシウムがある。ラジウムもMgやCaと似たような化学的挙動、性質を示し、体内では骨や歯にに集まりやすい。
それで、体内に入った「半年で4グラムのラジウム」が骨や歯で、希ガス類のRnラドン222に壊変する。だから、骨や歯がカスカスになってしまい、あごの骨がボロボロになってしまったり骨折が起きてもおかしくない。
それで、体内に入った「半年で4グラムのラジウム」が骨や歯で、希ガス類のRnラドン222に壊変する。だから、骨や歯がカスカスになってしまい、あごの骨がボロボロになってしまったり骨折が起きてもおかしくない。
続く
タグ:ラジウム・ガールズ
2020-05-28 12:00
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