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人の都合、周囲の避難計画に機械、原子炉、原発が合わせるべきである・高浜原発パブコメ [AM-メルトスルー、CCI]

4-1.2.2.1 のp.182[格納容器破損防止対策]について
高浜原発の重大事故想定(審査会合:2013.10.24資料1-1, p.12-29, p.12-3)では、事故発生から、
・炉心損傷(メルトダウン)開始が約19分後
・原子炉容器破損(メルトスルー開始)が約1.5時間(90分)後となっている。
これは、避難計画をどうするかという以前の問題である。住民は避難にとりかかるより相当前に放射能に襲われることになる。
それゆえ、このような事故が起こることを想定していながら、再稼働を認めることは絶対に許されることではない。
まずは炉心損傷(メルトダウン)開始、原子炉容器破損(メルトスルー開始)を遅らせる策を考えるべきである。福井県の原子力防災訓練では7時間に避難を開始している。1時間の余裕を見込んで、8時間は遅らせるべきである。避難計画と整合性を持つべきである。


 PWRの非常用炉心冷却設備は、蓄圧注入系、高圧注入系、低圧注入系および燃料取替用水タンクで構成されている。事故想定は、能動的動的 active  safety な安全系の高圧注入系、低圧注入系の不作動を想定ている。水タンクはこれら二つの系の水源であり、注水は蓄圧注入系による。
 蓄圧注入系は蓄圧タンク(ホウ酸水)、逆止弁などで構成されている。一次冷却材の喪失などで、一次冷却系の圧力が蓄圧タンクの保持圧力以下に低下すると、逆止弁が自動的に開きホウ酸水が炉心に注入される。蓄圧タンクの気相部にある加圧された窒素ガスがホウ酸水を押し出す。外部電源等の駆動源は必要としない受動的静的安全性を具えた系である。関西電力の解析想定は蓄圧タンクの保有水量、注水量を29立方メートル(1基当り、最低保有水量)としている。それで、約19分後にメルトダウン開始である。この注水がなければもっと早まる。
 これは、蓄圧タンクを大容量化や増設して保有水量、注水量を増やせば、メルトダウンが遅くなるということである。高圧注水用のポンプ、低圧注水用のポンプは格納容器外に設置してある。同様に蓄圧タンクを格納容器外に増設も可能である。

 このようにして、炉心損傷(メルトダウン)開始、原子炉容器破損(メルトスルー開始)を8時間は遅らせるべきである。機械の都合に人が合わせるのではなく、人の都合、周囲の避難計画に機械、原子炉、原発が合わせるべきである。それが出来ないのなら、深層防護の第5層目が成立しえない、約19分後に炉心損傷(メルトダウン)開始が約19分後、原子炉容器破損(メルトスルー開始)が約1.5時間(90分)後になると想定される原発は、再稼働を絶対に認めることはできない。
 原子力規制委員会の審査、論議は不十分であり、審査をやり直すべきである。


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